滋賀1区(自民党) 大岡敏孝(おおおか としたか)
2011.01.10 (月)

成人式

昨日は地元の成人式に出席しました。

報道されている通り・・・一部にはとても成人としては軽薄で社会性のない若者もいましたが、全体としては大騒ぎする者も いませんでした。

浜松では「中学校区」単位でやっていますが、静大付属中学や私学の中学校はそれぞれの中学校で成人式をやっていますので、厳密には中学校「区」ではなく、「卒業中学」単位ということになります。

私は浜松の新成人には、ぜひ「外は広い」ことを感じてもらいたいと思っています。それは、浜松の外も広いし、静岡県の外も広いし、日本の外も広いということです。

東北や九州などでは、当然のように高校生は東京や大阪に就職のために出てゆきます。しかし、静岡は東京や大阪に出なければならないほど、追い立てられる経済環境ではありませんでした。そのため、恵まれているからこそ逆に、外の広さを感じる機会がないという側面もあったのです。

私もそのことを知ったのは、最近でした。リーマンショック後に県西部を中心とした経済圏は一転して苦境に立たされました。その結果、高校生の就職率も大学生の就職率も一気に低下しました。

そのことを受けて、県でも対応を協議したのですが、担当が持ってきた政策案が「若者の雇用対策ということで、企業OBを雇用して、県内企業にもう一度採用をお願いして回るようにします。」というものでした。

私は最初に聞いたとき、「は?県内企業は状況が厳しいので採用を控えているんでしょ?そこをもう一度まわって、どういう交渉するんですか?こちらが出すカードはあるんですか?」と言いました。

「いや、一社ずつお願いして回ります。そうすれば少しは取ってくれるかと思って。」「あのー、そんなことにお金を使うんなら、民間にもっと仕事を出したらどうですか?仕事が増えれば、自然と新卒を取りますよ。お願いしてイヤイヤ取ってもらうよりは、喜んで新卒を採用するような仕掛けこそ、政策なのでは?」 というようなやり取りをしたわけです。

そして、「ところで、東京や大阪の会社にはアプローチしているのですか?」と私が聞いたら、「え?いえ特に考えていません。県内の企業を回ってもらう予定です。」とのこたえ。

「どうして東京の企業を回らないのですか?東京は静岡より景気がましです。やる気のある若者なら、取る企業はあると思いますよ。」と私が聞くと、「ああ、そういうことは考えていませんでした。しかし、東京に出てまで就職したいというニーズがあるかどうか・・・。親の気持ちもありますし・・・。」という答え。

私は、この時はじめて「静岡がこれまで本当に恵まれてきたこと」と同時に、「恵まれてきたからこそ、なんとかして就職する、とか、苦労してでもお金をかせぐ、という気持ちが薄らいでしまっているのではないか」という危惧を感じました。

そういう意味では、経済が低迷しているときに成人する皆さんにとっては、願ってもない鍛錬のチャンスです。ピンチはチャンス。苦しいし、大変なのはわかりますが、ここで歯を食いしばって頑張れば、いずれ自分の血肉になり、人間として強くなると思います。

こういう時こそ、外に出る。夢や希望を持って、思い切ってチャレンジするということを、ぜひ今年の新成人の皆さんにはやっていただきたいと思います。若いからこそ、できることはたくさんあります。今しか経験できないこともたくさんあります。苦境はチャンスだと思って、さらに勇気を持ってもう一歩を踏み出していただければと思います。

もちろんかくいう私も・・・常にチャレンジャーであり続けたいと、自分に言い聞かせています。

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