滋賀1区(自民党) 大岡敏孝(おおおか としたか)
2014.12.01 (月)

言いにくいことも正直に

いよいよ明日から衆議院選挙が始まります。

今日、事務所では、選挙期間中の段取りについて、最後の調整を行いました。ポスターなどの資材もそろい、いよいよ選挙という雰囲気になってきました。これまで私も、自分自身の選挙を5回、他人の選挙の手伝いはそれ以上にやってきましたが、このピリッとした雰囲気は好きですね。気持ちが引き締まります。

さて、明日からは、選挙区内の様々な場所で政策や思いを語り続けることになるのですが、今回の選挙を迎えるにあたって、私は一つのことを心に決めています。

それは、「政治への信頼を取り戻すこと」と、それを目指せるような戦い方をすることです。

これまでの選挙というと、とにかく票がほしいということで、やたらとバラマキを始めたり、本当のことを隠して言わなかったり、やってきたことや、党として進めていることをごまかしたり・・・とても信頼を得られるようなものではありませんでした。確かに選挙は勝たなければ意味がありません。議員にならないと、何にも出来ないのも事実です。でも、ただ議員になりたいだけの議員をつくって、何か意味があるのでしょうか?ただ当選したいだけの候補者を応援して、何か意味があるのでしょうか?

私はこうしたさもしい政治家を、有権者はとっくに見破っていると思っています。だから今回は、有権者を信じて、ともすれば票が減ると思われることも、言うと批判を浴びるようなことも、勇気を持って本当のことを語る、誠実に現状や自分の考えを正直に語る、そういう選挙にしたいと思います。

まず、原子力発電所の再稼働です。安全性が確認された原子力発電所は、再稼働を進めるべきです。これから、近いうちに、高浜3,4号機、大飯3,4号機の再稼働の安全審査が上がってくることが想定されます。安全を審査してくださいということは、それが確認されれば再稼働をするわけですから、事実上再稼働の申請となります。私は、手続きの中の地元説明なども含めて、安全が確認されたら再稼働を認めるべきだと考えています。

理由は3つです。一つ目は、日本の原子力発電所が止まっていることで、いま日本は過度の石油依存となってしまっており、年間3.5兆円~4兆円の円が余分に中東に流れています。経済再生を進める中で、本来流出しなくてもよい日本の資金が流れ出していることは、大きなマイナスです。これをしっかりと止めてゆかなければなりません。過度の石油依存による資金の流出を防いでゆく、これが一つ目の理由です。

二つ目は、電気代を下げてゆく必要があることです。各家庭から中小企業、大企業に至るまで、年々高騰する電気代は大きな負担となっています。これは、経済には消費税増税と同じくらいのダメージとなっています。しかも、消費税の増税は年金や子育てなどの社会保障になって返ってきますが、電気代は返ってきません。いま、各電力会社では社員の皆さんが身を切る改革、身を切る努力で経費を抑えています。身を切る改革が十分にできているとはいえない国会議員としては、本当に頭が下がりますし、恥ずかしい思いがします。それでも・・・原価の中で人件費の占める割合など10%以下で、燃料代の5分の1程度ですから、大した効果も出ませんし、それも限界です。安全な原子力発電所は再稼働させることで、高い高い石油の輸入を抑え、電気代を安くしないと、日本経済の再生への道は遠のいてしまいます。

三つ目は、安全保障上、安定供給上、あるいは技術開発上、電源はバランスが大事だということです。原子力に過度の依存をするのも、石油やガスに過度の依存をするのも、どっちも良くないのです。バランスの良い電源構成をすることは、その燃料においても1か所に依存することはなく、いずれかの電源に何かあったとしても、安全保障上、安定供給上は非常に有利です。また、技術開発においてもあらゆる可能性、あらゆる技術のブレークスルーを受け止められることは、非常に重要です。

また、私の選挙区内の基地を活用することで、沖縄の基地負担を軽減することも必要です。去年、私たちの地元の饗庭野駐屯地で、オスプレイを使った日米合同訓練を行いました。このとき、当時の県知事はじめ多くの人たちから、懸念や批判、反対の声を頂きました。もちろん、その心配の気持ちもわかります。また、「なぜ滋賀県でやるのか」、「そういうことは他でやれ」、という思いもわかります。でも、今、日本を守る上でアメリカと連携することは必要不可欠ですし、その負担の多くが沖縄に集中している中、「自分たちに何ができるか」、「滋賀県としてどんな貢献ができるか」を考えていただきたいと訴えました。

結果として、高島市長はじめ地元議員、高島市民の皆さまの多くが賛同していただき、訓練を行うことができましたが、その間も反対者からずっと批判をされ続けました。それでも私としては、今後も、地元の基地を活用して、沖縄の基地負担の軽減に貢献をし続けるべきだと考えています。これも、わざわざ言うと批判を受けるのもわかっています。それでも、今後の国政を進める上で、有権者にしっかりとお知らせし、ご判断いただくべきことだと思っています。

さらに、農協改革もしっかりとお話してまいります。農協は、歴史的にずっと自民党を応援してきてくださった組織です。これまでの農政において、大変大きな役割を果たしてこられました。しかし一方で、今の農家の現状は、特にコメ農家について、米価が下がり、利益が出ず、後継者がいなくなっているのが現状です。いまや、農業関係者から政治家まで炭水化物ダイエットをやっているような時代で、コメの需要は激減しています。来年度も14万トンほど削減してゆかなければなりません。そんな中ですから、農協自身も、変化しなければ生き残れなくなっているのが実態です。

そんな中でも、「農協改革」というと、関係者から批判を受けます。うすうすは、変化しないといけないとわかっていながら、変われない。そういうものなんだと思います。だから政治家が、勇気と信念を持って、「農協改革!」と言い続けて、具体的な改革の指針を示さなければならないんだと思います。農業が大切だから、日本の農業を強くしたいから、農協改革を進める。これも、自民党としては支持団体にメスを入れることなので、勇気の必要なことですが、信念を持って、誠実に、多くの国民に訴えてゆきたいと思っています。

長々と書いてしまいましたが、今回の選挙は、「批判を謙虚に受け止める」ことと、「正直に語る」ことで、「政治への信頼を取り戻す、第一歩」としたいと思います。いまなお、自民党に対する不信感は高いものがあると思っています。本当に自民党が変わったのか、本当に新しい自民党になったのか、疑念を抱かれているのも事実だと思います。そうした思いを払しょくするのは、簡単ではありません。しかし、第一歩を踏み出さない限り、信頼の回復はありません。

時間はかかっても、それまでの苦労や困難があっても、「政治への信頼」がない限り、日本の政治のレベルが上がることはありません。日本の政治のレベルが上がらなければ、日本が世界の中で一番輝く国になることも、世界中から憧れられる国になることも、ありません。

私の夢は、日本を「深い歴史と高い文化、豊かな経済力を持ち、世界から憧れられる海洋国家」として、国民が誇りを持てる国をつくることです。この夢を達成するための第一歩が、「政治への信頼を取り戻すこと」です。

今回の選挙は、「日本を取り戻す・第二章」。それは、私にとっては「政治への信頼を取り戻す」ことです。明日からの12日間、全力で走りぬけたいと思います。

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