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TPPについて

昨年は、民主党政権はTPPの対応でも迷走し、結局は「結論を
今年6月まで先送り」という、最悪の結果になりましたね。

TPPはご存知の通り、FTAの一環で、環太平洋、つまりアジアのみ
ならずオーストラリアやアメリカ、チリなどまでを対象地域とした大きな
自由貿易の枠組みです。

菅首相は「平成の開国」と言っていますが、党内にも説明できずに
結論を先延ばししました。
さらに、与党あるいは与党的な国民新党と社民党も反対を表明。
一方で、野党である自民党も、なんと反対を表明しています。

私は絶対に賛成です。
これは、言葉だけは菅総理が言っているのが正しくて、日本が今後
世界の中で生き残ってゆくには最も重要な政策です。
だからこそ、総理もそういうなら、党内をまとめきって昨年のうちに
参加表明し、具体的に議論を進めておくべきでした。
全く中途半端な対応で、これでは地方からも、経済界からも、信頼を
勝ち取ることはできないと思います。

今、特に県西部地域は経済的な低迷から抜け出せない状態です。
しかしこれは、日本全国が同じような状況です。
TPPあるいは他国とのFTAというのは、経済の起爆剤としてはこの上
ないチャンスなのです。

それを、一部の農業がだめになるからというだけの理由で、参加しない
など、瑣末なことを気にして大事を失う典型的な例です。
そういう意味で、自民党も一体何を考えているのか、残念に思いました。

農業に関しては、まず米について、全く問題ないと思います。だって、
私もタイやメキシコの米を食おうとは思いません。2倍や3倍高くても、
知れています。それなら当然日本のおいしいコメを食べます。むしろ、
米は輸出のチャンスが大きいと思っています。日本の世界最高の米と、
世界最高の炊飯器をアジアをはじめ諸地域に輸出できれば、これは
大変なビジネスチャンスが舞い込んできます。私は減反政策にも反対
しており、農家の方々にはのびのびと好きなだけ米を作ってもらいたい
と願っています。ですから、輸出奨励策を展開してでも、日本のコメを
輸出し、食料自給率を向上させるべきです。

静岡県内の農業では、心配しているのは「牛乳」と「豚肉」です。
これらは輸入品とほとんど味が変わらないといわれており、地産地消、
あるいはプレミアムブランド化などの政策展開をして、しっかりと守って
ゆきたいと思います。

その他の農産物については心配しておりませんし、むしろ静岡県の]
農家は、もっと自分たちの生産物に自信を持ってほしいと願っています。

一級品を作っている限りは、絶対に大丈夫です。

一方で、製造業についてはTPPはものすごい経済活性化の可能性が
あると思っています。いまや工場の海外移転で技術の流出が止まら
ない状況ですが、TPPをうまく活用すれば県内産業の空洞化を止め、
環太平洋で第一のモノづくり地域になることも夢ではありません。

いずれにしても、今県西部地域は、国の迷走で不況から脱出できない
といえます。
今の政府の経済政策は、為替で負け、自由貿易で負け、さらに極め
つけは領土問題でも負けています。
国が経済政策で失敗したら、国内の大企業が束になって対応しても、
取り返すことはできません。
政治とはそのくらい大きなインパクトを持っています。

ですから、国にはしっかりしてもらいたいし、野党には毅然と政策論争
をして国民に選択肢を示してほしいのですが、自民党も迷走したあげく
「TPP反対」しか言えない対応には・・・すこしがっかりしました。

国がだめなら、県がやる!という思いで、今年も県政に打ち込みたいと
思います。
県としては、いつでもTPPに参加できるよう、今のうちから農業対策も
進めておきたいと思います。