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交通事故で奪われた子どもたちの命

令和という新しい時代を迎え、日本中がお祝いムードの中、滋賀県では本当に悲しい交通事故が起きました。園児たちが散歩しているところに、交通事故で車道をそれたクルマが突入し、二人の子どもたちの命が失われてしまいました。まだ小さな命で、これからいろいろな人生が待っていたのに、と思うと、胸がしめつけられる思いです。心からご冥福をお祈りします。あわせて、多くの方がけがで入院しました。一刻も早い快復をお祈りしています。

この事故を受けてすぐに、国・県・市が協議して、今後の対策を速やかに進めることにしました。すでに交差点周辺の改良は着手しています。市では、すべての保育園、幼稚園、こども園の周囲の道路や、子供たちが多く通る道路の総点検を始めてくれています。国も予算を用意し、子供たちを交通事故から守るために緊急の工事を進める、と二階幹事長が表明しました。国、県、市が息を合わせて、スピード感をもって進めてゆきたいと思います。

一方で、最近増えている高齢者の事故と合わせて、免許制度のあり方にも踏み込まなければなりません。高齢者については、5年更新はしないということになっていて、事故や違反がなくても3年となっています。しかしこれでも不十分だと思っています。高齢者の認知機能の低下の速度を考えると、また人生に一区切りした高齢者が、これから未来が広がっている子供を殺す、という、決してあってはならないことを防ぐには、できれば1年更新、悪くとも2年更新くらいにしなければならないと思っています。これについてもしっかりと議論し進めてゆきます。私たち政治の不作為、政治の遅さが、何人の子供たちを犠牲にすればいいのか、ということを考えれば、遅滞は許されません。

また、高齢者については、更新時に座学だけではなく、実地試験をすべきと思っています。座学では運転技能は維持されないし、判断できません。実際に運転している状況を見て、更新すべきか不許可とするか、検査官が判断すべきだと思います。お役所はこの手の判断の責任を負わされるのを嫌がる傾向がありますが、これは国民の命、とりわけ弱い立場の子供たちの命にかかわる問題ですから、毅然と取り組むよう議論を進めたいと思います。

今回の事故は、しかしながら、高齢者によるものではなく、不注意によるものでした。運転しているときの不注意は、人を殺すこともある、まして、子供たちの未来を奪う可能性があるということを心にとどめて、ハンドルを握るようにしなければなりません。私も最大限の注意をします。皆様も、どうかお気を付けください。また、高齢となられ運転の不安が出てきた方には、勇気をもって免許を返納していただきたいと思います。これまでまじめに働いてきて、家族も守ってきて、人生の最後に犯罪者、人殺しになるのは、本当に悲しく残念なことだと思いますので。