人事院(人事委員会)勧告
12月議会が始まっているのに・・・というか、議会が始まったおかげで、準備や調整、政策調査でいそがしくて、活動報告を書く時間が取れず、失礼しました。
先週金曜日に私たちもボーナス(正式には期末勤勉手当)をいただきました。議員のボーナスに対する批判は主に3つあって、①議員という職務の性質上、ボー ナスはそぐわない、②頑張っている議員も、何やってるか分からない議員も同じ金額と言うのは逆に不公平、③高額すぎる、ということなのですが、私はどれも 正しいと思います。
私も手取りで150万円ほど頂いたと思う(まだ確認していないので、正確ではありません)のですが、市議会議員をやっていたころからこれらは全額、政治活 動費や選挙の積立に充てることにしています。そもそも特に贅沢をするわけでもないし、日頃の給料で生活は賄えているので、そのようにしているのです。
議員の待遇については、これだけ議会改革が叫ばれているし、議員それぞれも議会改革をやると言って出てきているのでしょうから、真剣に取り組むべきだと思っています。
そうした中、現在県議会でも議会改革検討委員会が開かれており、私もその委員として積極的に発言しています。現在1回目の答申の準備をしているところで、 一部まとまった項目もありますが、さきほど申し上げた議員の報酬や待遇については議論が平行線で、まとまりません。私はいずれにしても、第3者による議員 の待遇を検討する委員会を設置し、忌憚ない意見をもらうべきだと思います。こと議員については、自分たちの給料を自分たちで決めるというのは宜しくないと 思っています。
さて、それはそうと、タイトルに書いた人事院勧告(県では人事委員会勧告)ですが、国は結局ごたごたした揚句に、実施しないとのこと。これは本当にふざけています。
この制度は、全国で民間と公務員の給料を調査して、公務員の給料を調整する仕組みです。静岡県をはじめ各県各市で調査したものを国に吸い上げて、国、県、市がそれぞれ給料に反映させることになっています。
静岡県では、議会の冒頭に審議し、即日議決して給料を削減しました。したがって、今回支給されたボーナスから、削減が反映されています。議員も知事も一般職員もみな少しずつ減らしたわけです。
それにもかかわらず、そもそも制度を作った国が、これを無視しているというのですから、怒りを通りこして呆れてしまいます。おそらく昨日、違法に高額の ボーナスを多くの国会議員と国家公務員は手にしています。削減が義務付けられているのに、国会で審議せず、さらには国会を延長もせず、無理だったとか難し かったと言い訳してルール以上の給料を受け取るなど、言語道断ですね。
このようなことをしていて、国は指導力を発揮できるのでしょうか?法律に従わない民間や地方自治体に対して、指導是正ができるのでしょうか?
「あなたがた、法に反して自分たちの給料を削減しなかったくせに、どの口がそんなことを言えるのか?」と反論されたときに、国はどう言い訳するのでしょうか?
いずれにしても、自分たちのことすらきちんとできない、ぐだぐだ言ってちゃっかり得をしているようなことを国家としてやっていては、国民の信頼はおろか、地方自治体も国に従う気持ちはなくなります。
国会議員の削減や、一票の格差に端を発した選挙制度改革も、ほったらかし。自分たちが不利益になることは、他の政策以上に大きな声で反論して、先送りする。こんなことを繰り返していたら、いよいよ地方から反乱をおこさなければならなくなります。
やるべきことをやらずに、国会は閉会してしまいました。史上最低の法案成立率だったそうです。年末年始にいろんな議員さんとお会いするので、しっかりと追及したいと思います。