新東名が開通
今日は新東名の静岡県区間、160キロが一気に開通しました。
これは東海地震の確率が、先日の政府の発表で今後30年で88%と発表された中・・・県民の命を守る意味で、本当に喜ばしいことと思っています。
写真は・・・一般公開前に完成ほやほやの道路をバスで走らせていただきました。
工事の最中から時折視察には伺っていましたが、ようやく完成したと本当に喜ばしく思います。
コンクリートから人へ、という意味不明のフレーズが出回っていましたが、昨年の東日本大震災で気づいた事は、コンクリートをうまく使うことで人の命も社会も守らなければならないということです。コンクリートも鉄もプラスチックも、人の社会を形成するための道具であって、そもそもコンクリートか人かなどという二者択一を想定させるような言い方がおかしいんですね。
それはさておき、道路は、特に震災直後の避難から救助、そして復興支援を行う上で、必要不可欠のインフラです。海岸沿いを通っていた旧東名だけでは静岡の防災体制は不安でしたが、この道路が出来たことで、一気に払しょくできると確信しています。
一方で、次のステップも確実に進めてゆかなければなりません。例えば、サービスエリアと直結した病院あるいは救命救急施設の整備です。これは、救急車の運行に高速道路を積極的に活用できると言うことで、これが実現すれば県内各地から最寄りの病院までの時間距離は一気に縮まります。特に、中山間地域には病院がなく、ドクターヘリ2機だけではカバーしきれませんでした。それが、内陸部を走る新東名を利用して救急患者を運べるとなると・・・震災の時だけでなく、日常的にも「命の道」として活用することができます。
今日の開通式は富士市で行われたのですが、開通式のあとバスで新東名を走り、祝賀会でネクスコ関係者と懇談やら政策要望をこなして、それから一般開放に合わせて自分の車で新東名を走りました。自分で運転しては知りたかったので、朝早く起きて富士まで自分の車で行っていたのです。
走ってみると、本当に走りやすい。トンネルなどにも走りやすくするための工夫があるようです。また、道路側面の壁も透明なパネルで・・・景色も見やすいので、飽きずに走れます。
私たちは県として、この新しい技術満載の高速道路の開通に合わせて、最高速度を140キロにできないかと国に要望を出しています。もちろんすぐにそうなるとは思っていませんが、まずは120キロくらいで運用して、しばらく経過を確認して将来的には140キロにしてはどうかと思っているのです。
今日実際に走ってみて、100キロで走っていても体感的には80キロくらいと感じるほど、安全かつ快適に走れる道です。ちなみに私の車は軽自動車ですが、軽でもそう感じるので、普通車ならもっと快適な事でしょう。そういう点から、最高速度120キロは現実的だと感じました。これを実現するには広く国民的な議論が必要ですが、ぜひ取り組みたいと思っています。
それと、今日はサービスエリアに各駅停車しようと思っていました。しかし実際には・・・サービスエリアに入るクルマが大渋滞で、特に静岡SAは2キロ手前から渋滞でした。ということで、時間の都合で清水と静岡にしか立ち寄れませんでした。
二つのSAを見てまず感じた事は、とにかく広い!内陸部に道路を作るメリットの一つが、地価が安い事ですが、そのメリットを存分に生かした広いサービスエリアです。これなら・・・先ほど申し上げた医療をはじめ、地域行政との連携も十分できそうです。今後利用者のニーズを見ながら、ネクスコさんと積極的な議論をしたいと思っています。
今日は一日、この新東名関連の動きでしたが、実際に走ってみることで、さらにイメージがわいてきました。これからも静岡県の重要な発展軸として、新東名高速を活用できるよう、いろいろな視点から政策提言をしてゆきたいと思います。