大岡敏孝 Official Site

逆ねじれ国会のスタート

通常国会がスタートしました。今年は国会後半に東京都議会議員選挙、参議院通常選挙があるので、非常にタイトなスケジュールになると思われます。早め早めを心がけて運営してゆかなければなりません。

 

今回の国会、内閣委員会では、今のところ7本の閣法を予定しています。もちろん今後追加で上程されることもありますし、議員立法も議論しなければなりません。与野党が丁寧に協議して、ひとつひとつ仕事をこなしてゆきたいと思っています。

 

審議予定のおもなものとしては、サイバー防衛に関するもの、AIの利活用に関するもの、日本学術会議に関するもの、悪質ホストや電線泥棒に関するものなどがあります。いずれもしっかりと審議しなければならないものですので、国民に代わって、あるいは国民の中でも議論する材料を提供できるよう、丁寧でオープンな委員会運営にしたいと思います。

 

一昨日総理の所信表明を聞きました。政府が取り組む各分野の政策をいろいろおっしゃっていましたが、メディアが注目したのは「楽しい日本」でしたね。まあ確かにイメージはわかるが具体的に何なのかわかりにくいですね。でも私としては、これはそれぞれの政策を議論する中で、それが「楽しい」のか、どういう「国民の楽しさ」につながるのか、という視点で考えることは極めて大事だと思います。政治活動も楽しくなければ続きません。仕事も勉強も同じですよね。総理が何度も「楽しい日本」とおっしゃったので、今年の国会の重要な視座として活動します。

 

アメリカではトランプさんが大統領に就任しました。早速さまざまな大統領令にサインしたということで、パリ協定やらWHOなど国際機関からの脱退、関税の強化など、今後どういう影響が出るのか見定めてゆかなければなりません。アメリカという国は、日本の何倍もの国力を持っていますし、また政治の動きもダイナミックです。日本のようにチマチマと激変緩和しながら進む政治ではなく、大きく動いてビジネスチャンスを作ってくる国です。さらにそのリーダーがトランプ氏だとすると、日本の政治は行動原理そのものをから見直してゆかなければならないと考えています。もっと若々しく、もっと行動的にならなければ、相手にされないかついて行けないか、どちらかになるでしょう。

 

大きく行動変化をしなければならない日本政治は、昨年の選挙で私たち自民党は敗北して「逆ねじれ国会」になってしまいました。かつて「ねじれ国会」というのがありました。これは与党自民党公明党が衆議院では多数を持っていながら、参議院で過半数割れを起こしており、衆議院から法案や人事案を送ってもことごとく参議院で否決され、政治を前に進められなくなっていたのです。今の状況は、その時と衆参が逆になっており、私は「逆ねじれ国会」と勝手に読んでいます。そもそも衆議院で過半数を持っていないので、国会前半の最大の課題である「予算」と「税制」にしても、参議院に送ることすらできない状況にあります。私たち自民党は、各議員が総出で野党の議員さんたちと話し合いをしないと合意成立まで持っていけない状況だと認識しなければなりません。

 

このピンチをチャンスに変えられるかどうか。これは最近話題になっているフジテレビなどにも言えることですが、ピンチとチャンスは表裏一体の関係で、ピンチと見える国会を乗り切るために、自民党が変化できるかどうか、大きく変化して国民の信頼を回復できるかどうか、それが最大のポイントです。もう去年までの大岡ではなく、ニューオーオカですというくらいの気持ちで私もぶつかりまくってゆきたいと思います。フジテレビさんにおかれても、このピンチを大チャンスととらえて、内外いずれから見ても「良くなったね!」と言える企業づくりに取り組んでいただきたいと思っています。

 

今年は蛇年、脱皮の年です。ピンチはチャンス、古い皮を捨てて、さらに一回り大きく成長する年のスタートです。