町役場がなくなった時
今回の地震で、仕事ができなくなった町役場が移転しています。
原子力発電所の放射能被害に伴って、きょう福島県の大熊町と楢葉町が移転しました。
数日前には、双葉町がさいたま市に移転しています。
これらは町の職員などは残っていますので、移転してシステムがつながれば、すぐにでも仕事を始められます。
それと比べて深刻なのは、宮城県や岩手県で町ごと壊滅してしまった場合です。
庁舎も流され、職員も行方不明になり、事実上町役場が消滅した自治体が相次いでいます。
これらのまちは、「移転」するもの自体がなくなってしまい、自治の担い手が消失してしまっているのです。
今回いろんな避難所で毛布が届かないとか、水や食料がないとか、いろんな問題が発生していますが、
その大きな原因は地方自治体の職員や機能がなくなってしまって、誰が指揮し、誰が管理し、誰が調整するのかという、危機管理の指揮系統が全てなくなってしまった事です。
当然、静岡県でもこの事態を想定しておかなければなりません。
つまり、海際の町役場などが事実上壊滅した場合、自治機能をいったん県がすべて引き受け、県が直轄して指揮命令を下すと言う事です。これを制度化しておかないと、緊急事態に対応する事はできません。
今日、川勝知事は岩手県の現場に入りました。遠野市に県の拠点を作り、ここを中心に情報収集し、部隊展開し、物資の配給をするためです。
私はこの拠点ができた事を受けて、次のステージとして、自治機能が失われた自治体の支援を申し出るべきだと思います。指揮命令系統を静岡県の職員でつくりあげ、消失した自治体にかわって様々な行政事務処理を行うべきです。
これは、その自治体の住民にとって非常に有効な支援になるばかりか、東海地震が発生したときを想定しても、非常に良い経験を蓄積する事が出来ます。
静岡県の行動力は日増しに高まっており、士気が充実している事を感じています。
できるだけ早く、この提案を実現できるよう、私も全力で取り組みたいと思います。