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令和7年 新年のご挨拶

令和7年の新しい年を迎えました。皆様それぞれ、新しい目標を立てられたことだと思います。私もやるべき仕事を一つずつこなして、この国を良くしてゆく!と誓いを立てました。

 

さて、今年は西暦2025年ですので、昭和100年、戦後80年になります。滋賀県的な暦で言えば、大津に都を移した天智天皇が中大兄皇子であった時代に大化の改新を起こしてから1380年です。私たちは「大化の改新」と習ったのですが、今の子どもたちは「乙巳の変」と習うらしく・・・ということは今年と同じ干支、「きのとみ」なんですね。そういうことを考えても、今年は大きな変化の年になりそうです。しかし変化の時こそ、腕の見せ所、ですね。経済も政治も揺れる年だけに、国民の腕の見せ所、私の腕の見せ所、と自分に言い聞かせて、頑張りぬきたいと思います。

 

今年の通常国会においても引き続き、内閣委員長を務めることになりました。内閣委員会は大臣の数も、法案の数も、衆議院の中では一番多く、多忙を極める委員会となります。まして、今は少数与党。かつては参議院が過半数割れした時に「ねじれ国会」と言われて、何も法案が通らない時期がありましたが、今回はそもそもの衆議院が過半数割れしているので、いわば「逆ねじれ国会」です。衆議院が通せなければ、予算も法案も参議院に送ることすらできません。かなりの緊張感をもって、丁寧な委員会運営をしてゆきます。

 

一方で、この「逆ねじれ」に対する期待もあります。それは、構造的な問題として、これまでは国会の議論がなかなか国民に伝わりませんでした。なぜかというと、与党が衆参両院で過半数を持っているときには、当然ですがあらゆる政策の起点は自民党内の議論、そして公明党との政策協議となります。自民党は(おそらく公明党も)党内の議論で変なパフォーマンスをしたり、あるいは正論を言ってマスコミから叩かれたりして発言が委縮することがないように、イギリスのチャタムハウスルールに近い仕組みを取っています。つまり、多くの党内の会議においては議論の内容は公開するが、発言者は特定できないようにしています。(もちろん会長や委員長の判断で、完全公開でやる場合もあります。)したがって、誰がどう発言したのか、誰と誰がどういう議論をしたのかがわからず、メディアも公平性への配慮から記事にもなりにくいという特徴があります。それは結果として、政策の課題や中身について国民に伝わりにくいんですね。本来もっと広く国民に議論してもらいたいことも、なかなかそのきっかけを作れない、という問題があります。

 

それが今回、「逆ねじれ」になったことで、議論の主戦場は国会の委員会に移ります。国会の委員会は動画含めて完全公開ですから、特に今のようなSNSの時代になると、誰がどのように二次利用しようと自由です。切り貼り職人の皆様がどのように調理するかにもよりますが(発言の主旨に沿ってお願いしたいですが)、いろんな方面に拡散して、国民の中で議論が起きる、議論が深まることが期待できます。私たちは委員会において、そうした国民の議論の材料をしっかりと提供しなければならず、「逆ねじれ」によって熟議の委員会、国民に議論を呼びかける、政策を訴えかける委員会になればいいな、と思っています。

 

いよいよ今月の終わりから長丁場の国会が始まります。今の時点では予算が通る見込みがない、税制が通る見込みもない、各分野の法案も通る見込みがないという、深いガスの中にいるような感じ、見通しが全く効かない状態です。私は自民党議員として、国民民主党、維新の会を中心にしっかり話し合いをし、政策ごとの合意を目指します。また委員長としては、各党の議員の方々との丁寧な協議を通じて、ひとつひとつの法案を仕上げてゆきたいと思います。今年もしっかりと働きますので、皆様からのご指導とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。