12月議会が閉会
先日、長かった12月議会が終了しました。
今議会は、予算的には台風15号関連の復旧事業が大きかったのですが、他にも人事委員会勧告に伴う公務員給与の削減があったり、議会改革の検討委員会の答 申準備があったり、教育委員会からの不祥事が連発したりと・・・調査して会派としての対策案を練り上げるようなテーマが多かったので、いつも以上に県庁に 引きこもっていた気がします。ようやく終わったのですが、書類をまとめたり後処理をしているうちに、新年になってしまいそうです。
最終日に私が行った討論がメディアに取り上げられたことで、昨日はいろんな方からたくさんお電話を頂きました。「よく調べているね。」「小会派でもズバッ と切り込む議論をやっているから新聞などによく載るんだね。」とお褒めを頂いたものもあれば、「県庁は対策をやらないと言っているようだがけしからん」 「徹底的に突っ込んでほしい」「議会はなめられているのでは?」という叱咤激励もいただきました。
これについては、県庁側がマスコミにした説明に、すこし誤解もあったようですので、私の方からご説明したいと思います。
私が取り上げたのは、台風15号の復旧工事の中に疑念を抱かせるものがあったからです。空港の工事なんですが、たとえばその一つは、平成13年からずっと 同じある会社が落札してきて、20年に完成。平均落札率は92%。その後2回壊れて、その都度復旧工事を発注しています。もちろんタダで直させるのではな く、お金は県庁、つまり県民の皆さまが払っている。それは、2回とも作った会社と同じ会社が落札しています。91%と87%で。つまり、毎回入札でやって いるはずなのに、最初から最後まで同じ会社が落札して、補修も同じ会社が落札しているのです。
そして今回また壊れたと言うことで、12月補正予算で3回目の補修工事を出すことになったのです。
これは、少しおかしい。これまでのように、作った会社と直す会社が同じでは、壊れた原因が不可避なものかどうか分からない。隠そうと思えば隠せるわけです。さらに、本当にちゃんと入札が行われているのか。普通の感覚なら、おかしいと思うはずです。
これを指摘しながら、県庁の技術力低下が懸念されるので、対策を求めました。具体的には技術職員の研修の強化、民間の優秀な人材の中途採用、施行中の現場検査の強化や、いい加減な工事の受け取り拒否の徹底などです。
これに対して、県庁はやらないと言っているのではなく、担当は「現時点では問題のない入札だったと判断しているが、もういちど精査して、再発防止のための方策を検討する」と言ったとのことです。
ちなみに、川勝知事はわたしたちの会派室を訪問して、「あれ、ちゃんと調べて報告しますから。あれは知らなかった。きちんとやりますから。」と言って帰ら れました。総務部長も、「予算を作りながら、これは少しおかしい、何とかしないといけないとは思っていました。本会議でのご指摘ですので、何らかの対策を まとめます。」と言っていました。
ということですので、「問題はないのでやらない」と言っているわけではなく、今回の指摘を受けて検討に入ると言う事です。もちろん当日の指摘なので対策が 決定したわけではないので、今の時点では具体策はない、といってしまったのでしょう。日本語は難しくて、少しの言葉のニュアンスの違いが誤解のもととなっ てしまいます。
いずれにしても、私は疑念や問題を指摘しながら、県庁の技術力強化を求めたわけですので、来年2月議会ではその報告を受け、今後の方向性について建設的な議論をしたいと思っています。
最高の静岡県を作るためには、最高の県庁職員をそろえなければなりません。そのためには、職員の能力強化と、民間から優秀な人材を登用して、県庁生え抜き 職員との切磋琢磨をする環境づくりが不可欠です。人材面からも「県庁が変わった」「県庁が良くなった」と言ってもらえるよう、全力で取り組みたいと思いま す。