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地域経済への影響

大震災から10日がたちました。
この数日も、生存者が発見されたり、喜ばしい話題も出ています。
静岡県警からも112名の警察職員が派遣され、不明者の捜索などに汗を流してくれています。

さて、そうしたなか、県内経済にも大きな影響が出ています。

新聞等で報道されている通り、スズキなどの自動車メーカーおよび関連企業は、休業を余儀なくされています。
自動車産業は本当にすそ野の広い産業で、部品メーカーのそのまた下請けの会社が調達すべき部品が、福島や宮城などにあった場合、生産を続けることができません。自動車は2万点の部品からできていると言われますが、そのうち1つでも欠ければ、自動車は完成しないのです。つまり、非常に精密なバランスの元に生産されているのが工業製品で、そのほんの一部分でも欠けるとメーカーは生産を停止せざるを得ないのです。

観光産業にも大きな影響が出ています。
浜松市の舘山寺では、現時点で6581名のキャンセルが発生しており、これはかなり大きな影響です。
県内では熱海や伊豆の旅館を中心にキャンセルが相次いでおり、資金繰り支援を中心に県としてもしっかりと応援しなければならないと考えています。

さらに、浜松まつりをはじめ、いろんなイベントが自粛を決定しています。
確かに、例えばマラソンや花火など、警察や消防の人員を多数必要とするイベントの場合、人員をできるだけ被災地に派遣しなければならないことから、物理的に実施が不可能となります。これは仕方ありません。
浜松まつりも、いろんな意見があると思いますが、警備や救命救急対策など公務員や医療スタッフを多数必要とするため、実施が困難になったものと思われます。

一方で、そういった公的機関や衣料機関などの支援が必要ないものなら、自粛する必要はないと思います。
むしろ、被災していない地域が、東北の分まで一生懸命働いて経済活動をしないと、日本の経済規模がどんどん縮小する事になってしまいます。
皆さんが自主的に運営する会議やパーティーは、震災に配慮しながら(過度に派手にならなければいいと思います)、どんどんやってもらいたいと思います。

今回の地震の被害は相当大きなもので、私は映像を見るかぎり、泥やがれきを片付けるだけで、2年はかかると思います。しかも水道や下水などのインフラを復旧させるには、さらに多くの年月がかかると思います。

復旧が完了するまで「自粛」を続けられるでしょうか?いずれ、どこかの時点で普段の状態に戻さなければなりません。
それならば、やっても差し支えないイベントと、公的機関の支援が必要なため開催困難なイベントに冷静に仕分けをして、経済規模を小さくしないための対応が必要ではないでしょうか。

私たち政治に関わる人間や、企業や団体のトップには、冷静に対応する事が求められます。
東北地方の復興のためにも、経済規模を維持し税収を維持する必要があります。
こういう時だからこそ、「東北の分まで頑張って働くぞ!」と、より一層の経済活動をお願いいたします。