前原氏の辞任
いよいよ明日が3月議会の最終日となりました。明日の本会議でも討論をする予定で、さきほど討論原稿を書き終えたところです。今回の議会では、私の所属する産業委員会では経済政策を中心に政策研究や提言をし、明日を含めて本会議では2回も登壇しますので、充実した議会となりました。(その分、非常に忙しくて疲れましたが・・・)
さて、そうした中、前原外務大臣が辞任を発表しました。
最初は強気の発言をされていた前原氏ですが、世論なのか、野党の意見なのか、マスコミの意見なのか知りませんが、「辞任すべし」という声が大きくなり、結局辞めることになりました。
前原氏は、野党の党首時代もそうでしたし、与党になって大臣を歴任してからも、「粘り」が全くない方です。野党の党首時代はさておき、国土交通大臣になって、やんばダムは少しかじってほったらかし、高速無料化もガソリン暫定税率も中途半端、あげくにJAL再生は、前原氏肝いりの「タスクフォース」を作りましたが、その費用(10億ともいわれていますが、事実関係は不明です)をもらっただけで結果を出せず、最後は企業再生支援機構に丸投げですから、一体何をやっているのかと思いました。
外務大臣になってからも、外交や領土問題で粘り強く交渉しているという印象は、全くありません。
結論からすると、私は絶対に外務大臣を辞めるべきではなかったと思います。ねばり強く説明し、仕事を全うするべきでした。
今回のような事例では、私も気づかず献金をいただいて、収支報告書に記載していたでしょう。明らかに外国人だと思われる名前ならいざ知らず、日本名を名乗られて、献金された場合は絶対に気づきません。それに毎回「あなたは日本人ですか?」と聞くわけにはいきません。
さらに言えば、今回の前原氏の辞任は、とんでもない前例を作ってしまったと言えます。悪意のある人間がいて、与野党問わず大臣になりそうな政治家に対し在日外国人の方から5万円ずつ献金させ、必要な時にはこの「仕掛け」を発動すれば、簡単に大臣の首を変えることができます。「前回、前原氏はこれでやめたんだから、あなたも辞めるべきだ」という理屈が成り立つようになってしまいました。
私は今回の件が、仮に世論やマスコミが求めたものだとしたら、その方々に、「では一体、あなた方はどういう政治家を求めているのか?」と聞いてみたいです。
何もミスをしないが、なにも行動をしない政治家がいいのでしょうか?
毒にも薬にもならない人物が政治をやるべきだと思っているのでしょうか?
私はそんな人に、日本の将来を託したいとは思いません。
人間だれしも神様ではないので、行動をすればミスもします。行動が多い人ほど、ミスも多くなるのは当たり前です。そのミスを一つ一つあげつらって、そのたびに謝罪だ、辞任だと騒ぎ立てるのでしょうか?
私も地方議員のはしくれですが、なんとか地域のために役に立ちたいと思い、とにかく人よりも動いて、走り回っています。当然動けば動くほど、ミスも増えます。決断する回数が多いほど、間違った判断をすることも増えます。そうした失敗は1回も認めない、ということなら、私は政治の仕事を続けることはできなくなります。
一度、国民全体を巻き込んで、「政治家に何を求めるのか?」「どういう人物に地域や国の将来を託したいのか?」ということを議論してほしいと思いました。