外国人参政権
みなさん、こんにちは。近いうちに解散とか言われて・・・準備をしているのですが、いまだにパドックにも入っていない感じです。そうしたなか、民主党は離党者が止まらず、マジック6が点灯しました。衆議院の解散が早いか、民主党の解散が早いかの勝負になってきましたね。
それはさておき、先日、外国人参政権についてどう考えるのか書いてほしいというご要望をいただきましたので、少し書かせていただきます。
私はこの「外国人参政権」問題は、次の衆議院選挙の争点の一つだと思っています。というのも、この問題は賛否がはっきり分かれていて、判断しやすい項目だからです。民主党はずっと「外国人参政権賛成」の立場で、マニフェストにも明記していますし、大阪維新の会も外国人参政権に理解を示しています。一方で、私自身は、外国人参政権には反対です。
理由は、外国人に選挙権、被選挙権を認めるような切迫性もなければ、明確な理由が見当たらないからです。よく、外国人に参政権がないので、外国人の権利をないがしろにしているという論説があります。しかし、実際には日本ほど、外国人の権利を広く認め、外国人に配慮している国はありません。
その第一が、外国人にも生活保護を広く認めていることです。こんな国はほかにありません。むしろ、いま生活保護が増え続けていることが問題となっていますが、このうち大きく伸びているのが外国人への支給と、若者への支給です。私は以前、日本一ブラジル人の多い町である浜松市に住んでいましたが、そのとき聞いていたのが、「日本での生活保護の申請方法がポルトガル語でインターネットに公開されていて、日本に入国してすぐに生活保護を申請しに来る外国人が後を絶たない」ということです。生活保護は本来「国民」に対して政府が行うものであって、憲法にも生活保護法にも「国民」と書かれています。とすると、外国人に支給のは憲法違反の可能性すらあるのです。しかし今に至るまで、外国人にも生活保護を支給するようになったのは、当時の厚生省の通知によるものです。
ことほど左様に、いま外国人に参政権がないにもかかわらず、日本ほど外国人を日本人同様に処遇している国はないので、外国人参政権を認める理由は見当たりません。むしろ、マニフェストに明記してきた民主党さんに、いったい何のために外国人に参政権を認めるのか、その狙いを聞いてみたいと思っています。
一方で、教育の分野における外国人への対応は遅れています。浜松にいた時に、私は地元企業が中心になってつくった外国人学校の評議員をしていました。この学校の設立の動機は、浜松には多くのブラジル人がいるのですが、その子どもたちの教育状況があまりにひどい状態だったからです。突然ブラジルから日本に連れてこられた子どもたちは、ポルトガル語も日本語も中途半端なまま大人になってしまいます。母語を失った子どもは、心の柱と言うか、行動規範・道徳観の柱を自分の中に立てられないまま、体だけが大きくなってしまいます。その結果、暴力団の手先になったり、そうでなくても日本人に危害を加えたり、挙句に生活保護に陥ったりと、ひどい有様でした。そのした中、私財をなげうってでもブラジルやペルーの子どもたちの教育をしたい、というすごい校長先生がおられて、その思いに多くの企業が共鳴して、市や県も応援して学校の設立に至りました。
私はこの学校での経験のなかで、結果として外国人であっても母語を失わなくてよい教育、それでいて日の丸・君が代を含め、日本で生きてゆくために日本のことを教え、日本を愛し、日本を尊敬する教育を進めることが、日本社会にとってもいかに重要か、いかに有益かを感じました。この学校の様子を、東京や大阪の、日の丸を掲げず君が代を歌わない先生方に見せたいくらいです。ブラジルやペルーの子供たちが、日本語もままならないのに、あらゆる行事では日の丸を掲げ、みんなで最初に君が代を歌います。その目は生き生きとしています。そうして母語は母語として学びながら、日本を学び、日本で生きてゆく覚悟と愛着心を育ててゆくのです。
これからの時代、日本はさらに国際化が進むことでしょう。多くの日本人が海外で働くようになり、一方で多くの外国人が日本で働き、日本で暮らし、日本人に帰化する時代がやってくると思います。私は、日本を愛し、日本で晩年を迎えたいという外国人に対し、帰化の道はしっかりと用意したいと思います。日本人として暮らし、日本人として社会に貢献してゆく覚悟をもった外国人には、ぜひ来ていただきたいと思います。一方で、外国人に参政権をあたえる必要性は感じません。
外国人政策については、レッテルをはられやすい分野でありますが、私はこれまでの経験も踏まえて、冷静に議論し、冷静に説明してゆきたいと思っています。