JR唐崎駅にて駅頭活動
秋の気配を感じる今日この頃です。
今朝はJR唐崎駅頭にて、私も以前から取り組んで参りました『不妊治療』の
課題やこれからの取り組み、携帯電話端末および、通信料料金の引き下げについて
お話をさせていただきました。登校中の学生さんや地元の方に励ましのお言葉をたくさん頂きました。
これからも精進して参ります。どうぞよろしくお願い致します!
菅(すが)内閣が始動
新たに菅(すが)内閣がスタートしました。世襲議員でもなく、資金も地盤もない菅義偉議員が、実力で総理大臣になったことは日本の民主主義が成熟してきたことのあらわれです。私も「たたき上げ」の一人として、全力で菅内閣の政策を前進させます。
「携帯電話料金の引き下げ」について、公約ですので実現しなければなりません。一方で、一人で毎月何10ギガ、何100ギガと使うヘビーユーザーの値下げをすることには反対です。その方々は会社にとっては良いお客さんかもしれませんが、一人で何10人分も回線を使うのが全体最適とは言えません。全員とは言いませんが、ケイタイを手放せず、ケイタイに支配されてしまっている「ケイタイ中毒」になることを防ぎつつ、多くの国民にメリットがある形の「バランスの良い改革」を進めます。あわせて、通信料金引き下げは、あらゆるものが知能化する「IOT」の時代を実現するために必要不可欠です。安いコストで回線を使えることで、教育、福祉、医療、安全、便利など、さまざまな面で生活の変化を実感できるようにしてゆきます。個人の権利や尊厳を保護しつつ、クルマや家電、メガネや腕時計、自転車やベビーカー、学校の机やいす、トイレなどが知能化し、安全や健康、学習のサポートをするようになれば、日本はもう一度世界からあこがれを呼ぶ国となります。
「不妊治療の保険適用」については、私もこれまで力を入れてきた分野ですので、多くの思い入れがあります。しかしながら、現時点では多くの課題があります。まず不妊治療はいまだ研究途上であり、保険適用するに足る手法やコストが定まっていません。成果なども、母体や父親の状態がまちまちなので、確かなことは言いにくいのが現状です。また、誤解を恐れず申し上げれば、高齢の方がより深い治療をすると母体へのダメージが大きいうえ、効果を出すことが難しく、これでは多くの国民の税金や保険料をむだにすることになります。当面は、国民への啓発の徹底(もう少し若いうちから取り組んでもらうなど)、補助の増額、事後対応の強化(不妊治療後のケアも非常に重要)など、進められることを進めるべきです。あわせて、高齢の方には自分の出産にこだわらず、特別養子縁組(望まない妊娠で生まれた子供を実の親のように育ててもらう)を紹介するなど、母体にも、家族にも、社会にも良い「三方良しの子ども政策」を目指してまいります。
「コロナ対策」は、国が治療薬やワクチンの開発を支援して、日本が世界に貢献できる成果を出してゆきます。また、感染防止と社会活動・経済活動の両立をスローガンに、皆様の暮らしと社会をしっかりと守り抜きます。
私も全力で菅(すが)内閣を支えてゆきます。しかしここで、「支える」というのは、なんでも忖度、なんでも言いなりで、総理や官邸官僚の言いなりに動くことではありません。私も国民に選んでいただいた議員である以上、「良いものは良い、悪いものは悪い」としっかり議論できる議員を目指しています。スピード感と、現場主義でしっかりと議論を重ねて結論を出すこと、それが結果として、菅内閣の政策をより正しいものにし、「国民の役に立つ内閣」に近づくからです。菅政権をささえるというのは、まさに菅政権が国民から評価されるものに近づけてゆくことにこだわり続けたいと思います。
ここしばらく、政府の政策は私たち議員の意見を聞かず、自民党内の会議も経ずに進めて失敗したことが多々ありました。マスク国民配布にせよ、全国一斉休校にせよ、あるいは持続化や家賃補助にせよ、もっと党内の会議で意見を聞き、しっかり練ったうえて進めるべきでした。あのお金があれば、ほかにもっと光を当てられたのに、ほかにもっと効果を出せたのに、という知恵が自民党内にはたくさんありました。国民の批判を受け、また野党から追及されて、見直す結果になったものもありました。それならなぜ、まず自民党・公明党でしっかりと議論させてくれないのか、と思いました。これまで、私も党の平場でしっかりと反論してきましたが、残念ながらほとんど聞いてもらえませんでした。しかし、陰で言うとか、マスコミにだけ言うとか、そういうことをせずに、常に党の平場で議論したことを評価してくださる議員もたくさんいてくださいました。
私は、これからも現場主義を貫いて行動してまいります。皆様からご意見をいただき、「良いものは良い、見直すべきものは見直す」、という姿勢で、自民党内あるいは国会の平場で、しっかりと意見し、議論してまいります。それこそが、私に一議席を託してくださった、地域の皆様、国民の皆様の思いだと思っています。
これからの国会も、しっかりと働きますので、どうか引き続きご支援賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
自民党総裁選
いよいよ明日から、自民党の次のトップを決める、自民党総裁選がスタートします。
コロナの感染拡大防止と、昨晩からの台風の被害への対応を抜かりなく進めながら、約一週間で新しい総裁を決めることになります。
いろいろ議論があった、党員の直接投票については見送られましたが、多くの県連で県ごとに党員投票をすることになりました。これで一定程度、党員の皆さまの思いを反映させることができると思います。フルスペックでの総裁選挙をやるべきだという意見もありますが、その場合は任期を3年にするほうが公平だと思います。最終的には議論の末に今の形に落ち着きましたので、それには従いたいと思います。
私は、派閥が組織として決定する前から、菅義偉(すがよしひで)候補を応援しています。報道では、派閥主導で候補者が決まり、派閥の幹部同士の話し合いで多数派形成も終わったように言われていますね。しかしながら、政治の現場にいる私からすれば、各派閥が会議を持ち決定する前から菅候補を応援している人はかなりの数いると思います。おそらく派閥が決めなくても菅長官が出た時点で、今のような構図になったものと思います。そのくらい、菅さんは安倍内閣の要としての仕事をほぼ完ぺきに果たしておられたと思います。
一方で、安倍政権でできなかった課題もたくさんあります。国内政策の中身も見直してゆかなければなりません。また自民党そのものの改革も、先送りされている面が多々あります。菅さんは、官房長官の間は自分の意見を封じて政権としての意思を代弁されることも多かったのですが、もともと極めて改革意欲にあふれた政治家です。まだ結論を出すには早いのですが、そうした時代を先取りした改革に期待をしながら、自民党総裁選に取り組みたいと思います。
いま、あらためて安倍政権を振り返って、評価してくださる国民が増えています。冷静に見ても、問題山積であった経済や外交を立て直し、誰もやりたくないことではありますが少子高齢化に耐え抜くための消費税増税も進め、多くの実績を残されたと思います。また、首相に2度就任したことも良かったと思います。戦後は吉田茂さんと安倍晋三さんだけですが、一度目での反省を生かせることを考えれば、再チャレンジの道を大きく開いたといえるでしょう。総理大臣のみならず、社会のあらゆる分野や、経済の分野でも、前回の失敗を生かして再挑戦するという、日本人が苦手としてきた慣習を打ち破る大きな一歩を作っていただきました。何度でも立ち上がり、前回の反省を生かして、前回以上のパワーで臨む、というのは、私も心掛けている大好きな行動パターンです。これから日本人の生活行動を変革し、日本人の根性のひとつに実装されればと思います。
この一週間、国民の皆様に関心を持っていただき、次のリーダーについて、期待することについて、議論が深まればと思っています。
安倍総理の辞任表明
昨日、安倍総理が辞任を表明されました。
私も事前の報道で初めて知り、その時間はご相談に来られたお客様と一緒に、テレビで会見を見ました。
ここしばらく、顔色などが優れないとは感じていたのですが、昨日はテレビ越しにはお元気そうに見えました。おそらく力を振り絞って会見に臨まれたのだと思います。
もとより、潰瘍性大腸炎は完治しにくい病気で、難病です。私は、誤解があるといけないし、総理には申し訳ないのですが、一国の総理がご自身も難病と闘っておられることは、国民にとっては良いことだと思っていました。それは、総理ご自身も難病の方をはじめ、何か苦しいものと闘っている人々、困難に打ち勝てずにもがいている人々、そういう人々がいることを知り、似た立場で政策を考えられるからです。実際に、安倍政権で難病対策は大きく進み、これまで支援できなかった人たちにも国の支援が進むようになりました。とかく上から目線になりがちな政治ですし、総理ご自身も政治家一家に生まれておられて、その点では、潰瘍性大腸炎という難病と闘いながら政治をすることは、庶民の気持ち、弱い立場の人たちの気持ちを知ったうえで重要な決断をする、難病が政治家の資質を高めていたのではないかと考えています。
しかし残念ながら、総理という仕事の重さは、私たちの想像を超えるものだったようです。通常の仕事に加え、正体不明の感染症との戦いは、総理の体力を大きく奪っていたのでしょう。来年度の予算編成や外交日程、人事などを考えて、今しかないと退陣表明されたのだと思います。逃げただの病気に負けただのは誰にでもいえることですが、私はそうは思いません。最後まで国の運営のことを心配し、苦渋の決断で判断をされ、力を振り絞って会見に臨まれたのだと思います。難病との戦いに勝ちきれなかったことを認めるのは、誰にとってもつらいことです。それでもなお、第一次の1年間と、第二次の8年間闘い続け、打ち勝ち続けてきたことは多くの国民に勇気を与えたことだと思います。残りの任期を全うしていただき、新総裁にしっかりと引継ぎをしていただいて、それからは次の戦いに備えてゆっくりと体力を蓄えていただきたいと思います。難病との戦いはこれからも続きますし、政治家としての仕事に期待している人がたくさんおられるので、その期待に応えていただきたいと思います。
そして、早くも永田町は次の自民党総裁選びに走り出しました。政治は瞬発力とスタミナがともに求められる仕事です。この先、2週間から3週間程度で次の自民党総裁、つまりは次の総理大臣を選ぶことになります。
私は、この自民党総裁選のありかたが、大変よくできた日本の政治制度の中で、一番課題の多い部分だと以前から思っています。本来は平時にしっかりと議論しておかなければならないのですが、思惑がたくさん絡むのでなかなか議論できずにいるところに、急に政局が回り始めて十分議論できずに決める、というパターンになっているのではないかと思っています。
まず日本は議院内閣制です。アメリカなど国民が直接トップを決めるほうがいい、という意見もありますが、私は逆の意見です。議院内閣制では、総理大臣はほぼ確実に衆議院議員から選びます。議員同士で選ぶので、選ばれるためには年数もかかるし、それまでに国民から、マスコミから、議員同士で、人物評価されて、政策力を評価されて、もまれにもまれて候補者になってきます。ただ瞬間芸で人気が出た、とか、ルックスがいいとか学歴がいいとか、メディアで面白くて人気があった、というだけではプロの目はごまかされません。事前に何年間も評価にされされて、あいつは向いてるだとか、あいつは線が細いとか、あいつは土壇場で逃げるとか、いろんな角度から試されて、総理や各大臣になっていきます。だから、疑似的にではありますが、国民がそれなりに人となりや政策を知っているわけです。ひるがえって大統領は(日本では市長や知事は大統領制に近い)、時々、どんな性格、どんな政策かわからない人が瞬間的な人気でなったりするので、期待外れだったり、想定外の政治行動に出たり、公約が果たせなかったり、いろいろな弊害が出ることがあります。もちろん逆もあって、思いがけず良い政治人材を発掘するときもあります。いずれにしても、イチかバチか的な要素が強くなり、国は失敗が許されないので、国のトップを選ぶには大統領制は向いていないと言えるでしょう。その点では、国民にもまれて安定した人材を登用するという議院内閣制のほうが、日本には合っていると考えています。
また、国は政党政治になっていて、政党はその背景が何であろうと自由に活動し、自由に言論することができます。これは日本の民主主義の強みであり誇りです。世界には、一党独裁の国もあるし、自由な言論など全く認められていない国もあります。そんな中、日本では、首相官邸の前で総理を批判し「総理出てこーい!」とか「総理は今すぐ出ていけー!」とか言っても、誰も捕まえに来ませんし、逆にそのアジ演説を妨害しようとする人から警察は守ってくれています。政党の自由な活動の下、ある程度安定した政党活動をすることで、国民はそれぞれの政党の特長を知り、そのうえで定期的に行われる選挙で政党と候補者を選ぶ、というのは、他国に比べて安定性と公開性、選択可能性という点で優れていると感じています。
しかし課題としては、その政党のトップを選ぶ部分です。とりわけ私たち自民党は、「国民政党」を標榜し、実際に日々の活動は本当に広く国民に開かれていると実感します。各地域の支部長さんたち、国会議員や県議、市議の皆さんも、本当に分け隔てなく国民の声を聴き、あらゆるところに顔を出して、民主主義の形を作ってくださっています。党本部の活動でも、本当に様々な団体の声、労働組合の声、宗教団体の声、ひとりの国民の声を聴く部会が多く開かれていて、日ごろの政策活動はまさに「国民政党」です。ところが、そのトップを決める、最近はイコール「国のトップ」を決める「総裁選」となると、今回のように(おそらく両院議員総会)電撃的に決めることになるし、仮に党員投票をやったとしても、投票するのはあくまで党員だけで、国民の参加感がどうも得られないのです。もちろん、党員の皆さんは、県や市の議員さんたちはもとより、地域を代表する方々が多いので、普段から党員以外の声もよく聞いておられて、それなりに国民の声を反映した投票行動をしていただいていますが、もう少し、せめて候補者の人となりや政策が、広く国民にわかるやり方で、つまり東京だけではなくそれぞれの地方においても参加感が得られるような総裁選を作れないかと思っています。
具体的には、せめて1か月くらいは総裁選の選挙期間とし、地方遊説をやりたいと思っています。アメリカは、先ほど言った大統領選の弱点を知っています。だから、大統領選挙はおよそ2年間近くにわたってアメリカ国民の目にさらされます。まず、共和党、民主党それぞれの公認候補となろうとするところから、何人もの人たちが活動をはじめ、政治資金を集め、プロの評価、世論の評価にさらされながら、ひとりずつ脱落してゆくのです。まさに、昔見た「アメリカ横断ウルトラクイズ」の世界です。それは、共和党と民主党という二つの政党の内部の活動でありながら、まるで国民全体が参加し、国民全体でコンセンサスを取れるように仕組まれていて、これは民主主義の知恵だと感じます。
私は、自民党は引き続き、「国民政党」でありたいし、「総理を出す政党」でありたいと強く願っています。だとすれば、党内の活動であっても、全国民が参加できるような、また全国民の評価があり、それにもまれてもまれて、自民党総裁になってゆくような「新しい仕掛け」が必要だと思っています。党員の皆さんも、さらには多くの国民も、今回の総裁選について、短時間で各派閥の数を大きく足し算するだけのもの、あらかじめ派閥の足し算で結果が見えているものを望んではいないと思います。まさに新しい国民政党としての自民党の進化を期待しているんだと思います。それは決して、自民党そのもののためではありません。むしろ国民の利益、国民の民意に沿った選択につなげるためです。民主主義、政党政治には必ずどこかに弱点があり、それを補完し克服するような「知恵」が必要だと思っています。自民党がその知恵を備えるようになれば、当然ながら、他の政党にもそれが広がってゆきます。
「日本の優れた民主主義」それを議論するスタートになるような自民党総裁選にしたいと思います。
駅頭活動を再開しました。
国会が閉じ、府県間の移動や外出の自粛が解かれので、地元に戻ってくることができました。
感染予防対策を取りながら、6月22日から駅頭にての活動を再開しております。
しっかり仕事をしてください!という励ましの御言葉を多数いただきます。
肝に銘じて進んで参ります。写真は昨日の堅田駅。梅雨らしい朝でした。
明日質問に立ちます(経済産業委員会)
新型コロナウイルス感染拡大に対応する経済対策とその裏付けとなる
第2次補正予算案が閣議決定されました。
中小企業の皆さんへの資金繰り支援強化や家賃補助などが盛り込まれました。
新型ウイルス関連を前へ進めながら、かねてより取り組んでおります中小企業促進法案について
明日5月29日(金)午前9:00~9:15経済産業委員会で質問に立ちます。
グローバル化する世界経済の中でいかに日本企業への支援のあり方や政府系金融機関の役割について
質問します。是非、衆議院ホームページからご覧ください。
くらし と しごと の支援策
地元滋賀県では、新たな感染者数がゼロの日が続き、安堵する一方
引き続き感染拡大防止と医療提供体制の強化、第2次補正予算の編成、
経済活動再開に向けた出口戦略に取り組んでゆかねばなりません。
官邸が、現在の支援策をまとめてますので一助となれば幸いです。
各種手続きが解りずらい、などご意見も耳にしております。
ひとつひとつですが、私も改善に向け努力したいと思います。
お手数ですが、お気づきの点は事務所までお寄せいただきますようお願い申し上げます。
http://www.kantei.go.jp/jp/pages/coronavirus_shien.html
政治大学院
- 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、各種講座の開催が中止されていることを受け、受講生や
関係者の方が在宅でも学びを続けられるよう、インターネット講座『ネットDe マイ(出前)講座』
を開設しております。第8回の講師を務めました。
テーマ『コロナ等緊急事態における政治の役割』
http://daigakuin.jimin.jp/localschool/2020/05/200130.html
アフリカ出張
新年を迎えて早々に、アフリカ出張に行ってきました。
昨年横浜にてTICADという、アフリカのそれぞれの国がどのような成長を目指し、それに日本がどのような支援ができるかを議論する、大きな会議が開かれました。私はその現場対応や要望聞き取りを行う主要メンバーの一人として、横浜に泊まり込んで対応をしておりました。そうしたことから、年が明けたらすぐにTICADのフォローのためにアフリカに行って来いという指示をいただき、エチオピア、マダガスカル、南アフリカ、アンゴラ、エリトリアという5か国の訪問に向かうことになりました。
まずここ数年、アフリカの航空業界は大きな変化を迎えています。かつては旧植民地であったこともあり、ヨーロッパからの便が便利だったのですが、今一番便利だし、お客さんを囲い込みつつあるのは、UAE・ドバイのエミレーツ航空と、エチオピアのエチオピア航空です。両社ともに新しい機材をそろえ、アフリカの様々な国に定期便を飛ばしています。アフリカに行くというと、古い機材で不安を感じながら・・・というのは古いイメージで、今では最新の飛行機で快適にアフリカに向かうことができます。両社とも、それぞれの会社の大きな成長戦略として、アフリカ各国便に投資をすすめているのでしょう。今回はエチオピア航空をメインに回ることになりました。
成田からエチオピアまで、バンコク経由で15時間でした。いま、バンコクや香港、北京、仁川がアジアのハブ空港となっていて、日本の存在感が低下していることに危機感を感じます。地政学的に仕方がない面もありますが、せめて航空機リースなど、航空ビジネスにおいては日本をハブに成長させられないかと提言しています。税制など対応すべき課題はそれなりに大きく、実現するための力不足を痛感しています。その後、乗り換えてマダガスカルに向かいました。バオバブの木で有名な、アフリカの離れ小島(といっても日本の1.5倍)であるマダガスカルには初めて伺うことになります。
街中では、通りすがる人に「ニーハオ!」と言われます。この顔を見ると、中国人だと思うのでしょう。日本の存在感を出してゆかなければなりません。日本は日本らしく、教育や民生において草の根の支援を続けています。その国の国民に近いところで、例えば水道や医療、病院の建設や資材の支援、学校建設や教育方法の支援など、日本流の伴奏型支援をさらに拡充したいと思います。また日本の住友商事が大きな投資をして現地の経済活動・外貨獲得を支援しているニッケル・コバルト鉱山にも伺いました。日本からの投資も、その国が外貨を稼ぎ、稼いだ外貨を自国の国民生活に使うためにも非常に重要です。これからマダガスカルに興味を持つ日本企業を増やしてゆきたいと思っています。
その後、南アフリカに向かいました。南アフリカはアフリカ大陸の優等生と言われています。経済的にも、厚生の面でもアフリカではトップの国の一つです。かつてアパルトヘイトの国として知られ、マンデラ大統領がアパルトヘイトと戦い、諸外国も巻き込んで、南アフリカに経済制裁を課すことで、内外からの圧力を背景にアパルトヘイトが撤廃されました。ちなみに日本人は、本来は黄色人種ですからアジア人として差別されるのですが、アジア唯一の先進国ということで「名誉白人」とされていました。とはいえ、すべて白人と同等ではなく、なんと言ったらよいか…という状況だったのです。今やアパルトヘイトはなくなりましたが、主に白人層と、主に黒人層の所得格差はなくなっていません。むしろ拡大しているとの説もあるようです。失業率は高く、そのせいで治安も悪いです。アパルトヘイトで白人支配を否定した、までは良かったのでしょうが、白人社会を否定し、白人が行っていた教育を否定し・・・とやって、つまりはやりすぎて、黒人の子供たちの教育は世界では通用しないほど遅れてしまったようです。黒人の中にも白人と同様の教育を受けた子供たちは成長して社会の主要なポストに就くことができていますが、英語やオランダ語を否定し、白人教師を追放して、旧来の言葉で教科書もない教育を受けた子供たちは、大人になっても現代社会の仕事には就くことができません。ある意味で皮肉で残念なことですが、理想と現実のギャップ、適度に妥協できなかったことの被害者が現実にどうなっているか、それをまざまざと見せつけられる国が南アフリカです。昨年の日本でのラグビーワールドカップでは、優勝した南アフリカチームのスクラムハーフのデクラーク、キャプテンのシヤコリシの活躍は、全世界の国民の目に焼き付けられました。白人のスポーツで黒人が大活躍した姿になぞらえて、南アフリカの主に黒人の国民で困難な生活をしている人々に、日本としてどのような支援ができるか、しっかりと考える必要があります。
それから、アンゴラに向かいました。アンゴラも、独立時の共産主義陣営との結びつきから時間がたち、いまでは西側諸国とも積極的に交流するようになっています。日本は病院などの民生支援を積極的にしており、今回もいくつか宿題をいただきました。また、新たにマブンダ魚市場も訪問しました。ここは、マブンダさんというおばあちゃんが勝手に開設していた魚の取引所を、国や自治体が支援してなんとなく魚市場にしたもので、衛生的にもかなりよろしくない状況です。日本の某有名海産企業の支援をお願いし、衛生環境を整備できないか考えてゆきます。また、魚についての知識が浅く、例えば釣ってきた魚の血抜きも下処理もしないし、少し古いのは適当に干物にしてるだけだし、氷もなければ冷蔵もできないので、締めることもできないし、どんどん傷んで捨てるか、傷んだものを売るか、まあよろしくない状況です。日本の魚の知識や技術は世界一ですので、知識の普及や技術の指導、浄水器、製氷機、冷蔵庫、冷凍庫まで支援できれば、いよいよアンゴラのおいしい魚が日本に運ばれてくる日も近いと思っています。そうすれば、アンゴラは外貨を獲得し、その外貨で教育や民生の政策を充実させることができる。自立に向けた一歩になるのではないかと思っています。
その後、エチオピアに戻り、隣のエリトリアに行きました。エリトリアはエチオピアから独立した、ということもあり、二つの国は似ています。ともに、古代からの王国であり、いまなおエチオピア正教という由緒正しいキリスト教を信仰しているようです。かつての王様、あるいは国民はイスラエルのソロモン王の子孫だとか。そんなことが言われているほど、自国に誇りを持った国民の国です。アフリカでは唯一の文字を持った文化を持つ国でもあるようです。エチオピアは、人口が多く、多くの可能性を持った国です。エリトリアは、人口は少なく独裁政治ですが、その分治安は非常に安定している印象でした。ともに、アフリカの東の玄関として、また歴史的に地中海諸国のとのつながりが多いことから、アフリカとヨーロッパ、南西アジアを結ぶ機能が高まれば、大きな発展をすることができるでしょう。日本としては、水道の支援や電力の開発など、さまざまな期待にこたえなければなりません。また政治がさらに安定し、水質・電力が安定してくれば、日本企業の進出も十分可能だと思います。日本とビジョンを共有し、私たちも積極的に支援して、彼らの望む発展を手助けしてゆきます。
仕事を終えて、今度は仁川経由で日本に帰国しました。アフリカに行っていつも思うのは、豊かで文化的に成熟した日本に生まれた喜びです。私たちはこのことに感謝しつつ、まだ恵まれない状態にある国々への支援を惜しまないことです。日本は古い昔から豊かであったので、豊かさや実りを独占しようとはしてきませんでした。おすそ分けという言葉は、豊かであるから生まれた言葉です。毎日毎日アフリカや途上国のことを考える必要はありませんが、時々、それらの国々に思いを寄せていただきたいと思います。いまだに生まれた子供の半分が、一才を迎えられずに死んでしまう国がたくさんあります。少しのけがや病気で、薬も知識もないため死んでしまう国があります。近い民族同士で殺し合いをし、子どもたちが巻き添えになって死んでいく国があります。食べ物が足りず、奪い合いの末多くが餓死する国があります。それらの国を日本としてどう支え、どう発展するのを手伝えるか、私たちの経験を知恵として伝えられるか、ほんの少しでいいので考えていただければと思います。また力を持っている方や、情熱のある方には、そのお手伝いをいただきたいと思います。私も皆様から選んでいただき、応援していただいている国会議員として、皆様に代わってアフリカへの支援の最前線に立ってまいります。これからも、皆様からのご指導や激励をいただきたいと思います。