滋賀1区(自民党) 大岡敏孝(おおおか としたか)

2010年12月の記事一覧

2010.12.31 (金)

今年もありがとうございました。

いよいよ2010年も終わりですね。
今年はいろんなことがありました。

何があったかは、新聞やテレビでいろいろやっているので、私も
思い出しながら、これからに生かせる教訓はないかと考えている
ところです。誰しも失敗はあるので、私たちは他人の失敗を見て
教訓に生かさなければならないと思っています。

政治的には、鳩山政権が崩壊し、菅政権になりましたが、相変わ
らず低空飛行な感じですね。支持率がどうのこうのとマスコミに踊ら
されるべきではないと思いますが、一方で世の中からの人物や
政策に対する支持は、確実になくなっていると思います。残念ながら、
政治は信頼されてナンボです。もちろんすべての層に信頼される
必要はないと思います。特に大事なのは、「わかっている層」というか、
それなりの立場にある方々の層からの信頼だと思います。

それは、お金持ちとか、会社のえらいさんという意味ではなく、そういう
人たちも含めて、ボランティアのリーダーだとか、あの人は筋の通った
ことを言うという評価を受けている人だとか、あるいは政治をずっと見て
きた官僚やお役人さんも含めて、「いろいろわかっている人たち」からの
信頼という意味です。

これまで自民党政権は、いわゆる一般大衆の支持はそんなに高く
ありませんでしたが、この層の信頼が続いていたので、長期政権に
なりました。しかし今や菅政権は全部なくしているので・・・いったい
いつまでもつのやら、と思っています。

一方で、このことで地方政治の重要性は一気に増しました。
県は、確かに中間管理職です。
しかし国がブレまくって、迷走を重ねているときに、この中間管理職が
どう動くかで地域の活力が決まると思います。そういう意味で、今年は
県の重要性に気づいた年、またいろいろ試された年でもあったと思い
ます。

来年は選挙になります。
私もこれまで、「地方政治は政党の離合集散に振り回されるべきでは
ない。国がどれだけブレようと、地方政治はブレずに地域のための投
資をするべきだ」といい続けてきましたが・・・これまでは「自民党がいい」
だの、「民主党がいい」だのという「国政の風」が地方政治にも波及して
いましたが、今このような状況になって、あらためていろんな方から
ご評価をいただけるようになりました。

私はいつまでも、政治は「人物本位、政策本位」が最初にあって、
それが「政党」につながってくるものだと思っています。
しかし今は、「政党がブレまくる」、「人物は問われずに、政党の風で
当選が決まる」、「政党が離合集散をくりかえす」という、三重苦の
でたらめな状態が続いています。

この最悪三重苦状態を突破するのは、やはり原点である「人物本位、
政策本位で政治家を選ぶ」ということに立ち返るしかないと思ってい
ます。

来年はそういう意味で、私が試される年になりますが、私自身は
これまでどおり、「ブレずに、政策を有権者にぶつけて、その約束を
ひとつずつ実現する」という手法でがんばりたいと思います。

今年も大晦日街頭演説をやりたいと思います。

今年一年、本当にお世話になりました。
また来年もがんばりますので、どうか皆様のお力をお貸しください。
皆様も、良いお年をお迎えください。

2010.12.27 (月)

地方議会の改革

昨日の中日新聞に、私がパネラーを務めた「地方議会の多様化を
進めるシンポジウム」の記事が載っていました。

写真の中にも私が写っていて・・・けっこうゴツい感じですね。
周りの人がスリムだったからかな?

私は、名古屋市などで言われているように、「議会改革=議員の
給料の大幅カット」でいいのか、という強い疑問を持っています。
もちろん適正な給料はあると思いますし、正直言って県議の給料も、
給料としてみれば高いと思います。

一方で、私のように、会社や組合に籍を置きながら出ているわけ
ではなく、あらゆる活動費を自分で工面しなければならない場合は、
給料だけでは全く足りません。厳密に言うと(法律があるので)、
これらは政治活動費ですから、給料をいったん後援会に入れて
後援会の収入にして、そのなかから必要なものを支出しています。

率直な意見を言えば、給料はもっと低くてもいいので、活動費を
しっかりと確保してほしい。できれば政策担当秘書も雇えるように
してほしい。そのための財源は、議員定数の大幅削減で対応して
ほしい、と思っています。

公務員には、私は少数精鋭を求めています。それなら、議員も少数
精鋭になるべきだと思います。
では私にその資格があるかと言うことになると・・・まだまだ修行不足
ですので、しっかりと勉強を重ねたいと思っています。

それはさておき、今回のシンポジウムは、「議会内閣制」を含めて、
地方議会の多様化を進めようと言うものです。

議員をやっていて何とかしたいと思うのは、執行権限もないし、責任
もない、だから働かない議員がたくさんいる、という現状です。
やりたいことがたくさんあると、その実現方法にいろいろ回りくどい
手続きや根回しが必要になる半面、やりたいことがなくてただ議員で
いたいだけ、というのなら、こんなに楽な立場はないと言うことです。
これでは、政治が良くなるわけがありません。

私の知り合いにも、「議会がある日は夜に目がさえて困る。昼間に
寝過ぎて、夜寝られなくなっちゃうんだよ。」という人もいます。こういう
現状に対する一つの答えが、「議会内閣制」です。

議員の中から執行者として部局長になり、実際に責任を負いながら
政策遂行をする仕組みにすれば、仕事をしない議員、勉強をしない
議員を出したらとたんに町が大変になりますので、そういうことも
なくなるであろうと。

しかし・・・議院内閣制をとっている現在の国政は・・・タレント気取りで、
仕事も勉強もしない議員さんが散見されますので、地方も同じ状況に
なって、さらにひどい政治になってしまうかもしれませんが・・・。

「議員になりたいなら、いろんなところで挨拶して、お酌して回って、
ペコペコ頭を下げてまわれ」ということが言われています。「右や左の
旦那さま!」とやっている人が、結局選挙に強いと言うことなんだろう
と思います。

議員の本来の仕事をしっかりやれば、あるいは議員になる前の仕事で
しっかり評価されている人が、選挙でも正しく評価されるような、良い
方法はないものでしょうか?

なかなか難しい課題なのかもしれませんね。

2010.12.26 (日)

中小企業を守りたい

12月議会で、私がもう一つ力を入れたのが中小企業対策です。

これは、この12月議会に限った話ではなく、前回の選挙の時の
公約にも掲げていました。
具体的には「中小企業向け融資予算の増加と、枠の拡大」です。

当選後も本会議などで取り組み続けていたのですが、なかなか
実現には至りませんでした。
しかし、2年前に大きく実現に向けて動き出します。
それは・・・皮肉なことに、リーマンショックで県内経済がガタガタ
になったからでした。

この時に大幅に予算を増やし、そして今回は融資枠を5000万円
から8000万円に拡大することになりました。
これで私の4年来の政策を形にしたことになりましたが、経済悪化
で尻に火がついて行政もやっと動き出し、私の意見を聞き入れて
くれたと言うのは・・・なんとなくさみしい思いもあります。
そうなる前から意見を聞いていただきたかった、というのが本音ですね。

中小企業は、大企業に比べて経営基盤が脆弱です。税の優遇は
多少ありますが、基本的には同じ土俵で戦うことになります。
同時に大企業と中小企業は相互依存しており、どちらかが転んだら、
かならず相手に影響します。ですから、私としては、県は大企業の
成長を手伝いつつ、中小企業の経営の安定化を図る、という政策を
進めるべきだと主張し続けています。

そのために具体的にいろんな政策提言をしていますが、経済が
悪化して少しずつ実現に向かってきました。

次にやりたいのは、倒産の可能性がある中小企業の再編です。
年末から年度末にかけて、多くの倒産が予想されます。あるいは
経営が悪化して、買収される案件も増えるでしょう。それが、国内
企業で競争力強化につながればいいのですが、海外企業からの
買収で雇用も技術も流出すると言うことは防がなければなりません。

一方で、銀行はじめ金融機関は、やれコンプライアンスだの情報
公開だの個人情報保護だのがんじがらめにされて、金融機関と
してのダイナミクスを発揮できない状況に追い込まれています。
私は「銀行悪者説」に基づいたこの手の法律を全面的に見直す
べきだと思っていますが、同時に県としてはやれることからやって
ゆかなければなりません。
系列などにとらわれず、冷静に分析して中小企業の統合・再編・
経営力強化を進めるための政策を、今後議論してゆきたいと思って
います。

また皆さんのご意見をお聞かせください。

2010.12.25 (土)

子宮けいがんワクチン

12月議会で審議したもののうち、「子宮けいがん、肺炎球菌、ヒブ」の
3ワクチンの接種事業と言うのがありました。

これは、とりわけ公明党さんが力を入れて取り組んでおられたもの
ですが、国の補正予算では反対されていたので、何かあったのか
な?とも思っていたのですが、県で受け止めてみると、いろいろと
問題がありました。

最大の問題は、「定期接種」という、今後続けて国民全員が予防
接種を受けられるようにしたのではなく、あくまで「任意接種」のまま、
今回はそれを「補助」するという、「とりあえず」的な対応だったことです。
私も「定期接種」にすべきと主張しておりましたので、ここの部分は
改善を求めたいのですが、とはいえやらないよりはやる方がましなの
で、より良くするにはどうするかと言う視点で当局と議論を重ねました。

第二の問題は、「3ワクチンを補助するかどうかは市町村の自由。
市民負担を取るかとらないか、いくら取るかも市町村の自由」という
制度設計になっていたことです。地方分権だか何だか知りませんが、
こういう事だけ地域に判断を任せて、肝心なことはやらせないという、
本当に中途半端な国の対応です。これは県で何とかするしかないと
思い、知事に詰め寄って、「静岡県内については、全県民が、無料で、
3ワクチンの接種を受けられるよう、知事名で全市町村に強く要請する」
という答弁を引き出しました。
これで静岡県内は安心ですが、他県においては受けられない人も出る
ことでしょう。いかにも中途半端で無責任な国の姿勢だと呆れてしまい
ました。

第三の問題は、12月議会の最中に補正予算を出してきたことです。
国がなんやらかんやらと問題を起こして国会が空転しているのは仕方
がありませんが、こうした「実施は県や市町村が行う」ものを、12月に
出すなんて、地方の現状を知らないんだな、と思いました。静岡県は
急いで議案にして県議会に上程しましたが、この「ワクチン事業」なんて、
議案上程時には「国からの説明がありませんので、詳細は分かりません
が、迅速が対応が必要なので乗せ込みました」とのことでした。
ちなみに、議案提出の翌日が国の合同説明会だったようです。
県議会は受け止められましたが、県内の市町村はすでに閉会して
いるところがあり、議案にできずに終わったところもあります。
1月に臨時会が開ければいいのですが、それにしても対応が遅れる
ことは間違いありません。

こうした「ワクチン接種」など、市民県民に直接関係する議案は、
実施のための事務処理や医療機関への説明など時間がかかる
ため、これまでみたいな「出たとこ勝負」の政府の姿勢では、かな
らずほころびが出ます。
いまのように政府が機能低下を起こしている局面では、県の役割が
重要だと言うことにあらためて気づきました。

年末にかけて、経済問題、企業などの破産問題など、いろんな問題
が発生する事が予想されます。
そうしたときにも動じないように、県が「スーパー中間管理職」として、
市民・県民に迷惑が及ばないように、しっかり仕事をしてゆきたいと
思っています。

また皆さんのご意見をお待ちしています。

2010.12.24 (金)

12月議会閉会

12月議会が閉会しました。
主には政府の補正予算を受けての、県としての受け止めですが、
いくつか大事な議案がありました。

一番大きかったのは、雇用対策です。これは政府が60億円と
言う巨額の予算を付けてきたので、いただいた資金を有効に
使うために基金に積むことになりました。

そして私が最重要視して取り組んだのが、「子宮けいがん、ヒブ、
肺炎球菌」の3ワクチンの接種事業、そして緊急経済対策の中小
企業への融資枠の拡大です。

これらはまた改めて説明させていただきますが、いろいろと課題が
あり、県がどううまく取り組めるかで、生きた金にもなり、死んだ金に
もなると言う性質のものです。

民主党政府が迷走していることはいろいろ報道されていますが、
私たち県議会から見ていても、目に余るものがあります。
補正予算の出し方一つとっても、静岡県議会は議会途中の上程で
間に合いましたが、市町村議会によっては間に合わなかったところも
たくさんあります。そうすると、迅速に資金を使えないと言うことになり
ます。

政府が迷走したり、地方がどういう運営をしているかを良くご存じ
ない中で政策を進めてきたときには、「中間管理職」である県の
技量で政策の効果が大きく変わってきます。
これまで「不要論」まで叫ばれていた県ですが、こういう状況に
なると、とたんに中間自治体である県の役割が大きくなることを
実感した12月議会でもありました。

特に年末は経済問題が緊迫することも予想されますので、閉会
中も油断なく取り組みたいと思います。

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