滋賀1区(自民党) 大岡敏孝(おおおか としたか)

2011年01月の記事一覧

2011.01.29 (土)

TPP対策(その2)

先日途中まで書いたTPPの続きです。

静岡県の重要なTPP対策として、豚肉対策があります。

それにさいして、やはり現場主義で行かなきゃいけない!と思いまして、国産豚肉と外国産豚肉の比較をしようということになりました。味については、いちばんあてにならないのが私の舌なわけですが、それでも比較的食べ慣れている「とんかつ」なら、違いが分かるに違いない!ということで、とんかつ三昧の日々を送ったわけです。

ここで豚肉の関税についてですが、豚肉は少し特殊な関税がかけられていて、それは「差額関税」というものです。
普段、関税と言うと、価格の50%とか、300%とか、そういうのが一般的な感じがしますね。国内価格が500円の商品について、輸入だと150円で調達できる。しかし300%の関税がかけられて、150+150×300%=600円となって、国内産業を保護するというケースです。

しかし豚肉は差額関税です。つまり、国内の標準的な価格が500円とすると、100円で輸入したら差額の400円が関税。300円で輸入したら差額の200円が関税と言うものです。つまり、どうやっても標準価格に合わせられてしまう。こうして国内産業を保護してきました。

私も関税の歴史は知りませんが、考えてみると原始的ですが基本的と言うか、標準的な制度ですよね。通貨制度が成熟していないころは、基本的にはこのような考え方で関税をかけていたのではないでしょうか?そういう意味では、何パーセントとか言うよりも根幹的な仕組みなのかもしれないと思いました。

それはさておき、豚肉ですね。やはりまずは味の違いがあるのかどうかが重要です。味が明らかに違えば、消費者は味の良い国産品を選択する事が増えます。以前にGATTで大騒ぎした「牛肉」も、味の違いが明らかなので、国産品と輸入品はそれなりにすみ分けています。

では豚肉はどうか。正直言って、私はメキシコ産、カナダ産と、国産の標準品の違いはわかりませんでした。
すこし肉質がざらついていると言うか、スジっぽいのが外国産ですが、肉そのものの味はほとんどわかりません。脂の味も、違いが分かりませんでした。さすがに地元の金華豚は脂が甘く、しかも脂の割合が非常に多いので、これならすみ分けられると思いましたが・・・。
普段食べ慣れたとんかつで、この違いなら、これは間違いなく市場に変化が出ると思いました。

TPPについて、政府は「結論を6月に先送り」と言う結論を出しましたが、これはまだどうなるかわかりません。

そもそも産業立国を進めなければならない日本にとって、あるいは国民生活をどう守るかについて、どういう選択をすべきかと言う議論も、国会議員の認識も、希薄な気がしてなりません。

私は「TPPにどう取り組むか」、さらには「日本が国際貿易にどういう姿勢で臨み、国をどういう産業で支えるのか。さらには国内の農業政策をどう進めるのか」というテーマは、これからの日本をどう進めるのかと言う基本的かつ最重要の問題ですから、総選挙をして国民の信を問うても良い問題だと思っています。
そういう点で、民主党も自民党も、明確な姿勢や、具体的な政策推進手順を示せないのは、ほんとうに残念だと思っています。

地元の農林水産業対策について、私は国が結論を出してから対応を進めてるようでは、遅いと思っています。
静岡県では、国の決定を先取りして、あるいは国がどういう結論を出そうと、農林水産業の競争力強化を進めるべきだと考えています。

静岡県がその先頭に立てるよう、私も全力を尽くしたいと思っています。

2011.01.25 (火)

TPP対策

最近新聞などをにぎわしているTPPですが、皆様はどのようにお考えでしょうか?

私は日本がアジア経済のイニシアチブを取る、さらに言うと、アジアの盟主として誇りある国になるためには、TPPの参加不参加というよりは、アジア経済をどう発展させるのかのグランドデザインを提示し、議論を引っ張ってゆかなければならないと思っています。それを「参加するかどうか」などという、ぶら下がるか下がらないかというような議論をしているレベルでは、とても責任ある立場を確保できないのではないかと懸念しています。

TPPを推進するには当然、農林水産業対策が必要です。
政府は「参加するのかしないのか」の判断を今年の6月まで先送りしました。いまだにどっちに向いているのかも定かではない状況ですが、私は結論が出てから対策を進めるのでは遅いと思っています。参加・不参加を県で決められる事ではない以上、今のうちから、必要な対策を洗い出し、進められるものを進めて、TPP参加と決まった時には万全の態勢で受けられるようにしておきたいと思います。少なくとも静岡県ではそのようにしておきます。

すでに私も調査をしていて、主に対策が必要なのは3つだと思っています。コメ、豚肉、牛乳です。

このTPPについて、ある食品関連の社長さんと情報交換していたら…
「大岡さん、詳しいね!よくしらべてるね。じゃあ、僕からの応援で、現場主義って言っている大岡さんだから、産地が違う豚肉をいくつか送ってあげるよ。ぜひ食べ比べてみてください。」
と言っていただきました。

それ以来・・・毎日とんかつです(TT)。

とんかつは大好きなので、別に食べ飽きたりしないのですが、2枚ずつ食べているので、このままでは太って大変なことになりそうです。

次回にとんかつの感想を・・・ではなく、国産と外国産でどうちがうのか、さらに言うと味の違いがわかるのかどうかをご報告したいと思います。

2011.01.22 (土)

軽トラ市

今日は中心市街地のモール街で開催された、「軽トラ市」に行ってきました。
浜松では初めての開催となります。
浜松はスズキの本拠地であり、いわば軽トラのホームタウンであるはずなのに、いままで開催されてこなかったことが不思議なくらいです。

軽トラ市とは、要は道路を歩行者天国にして、そこに軽トラや軽バンを並べて、出展者がそれぞれ好きなものを売る、というスタイルの、言わばフリーマーケットを軽トラでやるようなものです。
どこが最初に始めたのかは知りませんが・・・日本のいろんな地域で、町おこしの起爆剤になっています。
出展される商品も様々で、農産物から地場の加工品、中古品まで、多種多様です。
町によっては毎回100台以上の軽トラが並び、毎回大盛況のようです。
今回の浜松は・・・30台くらいでした。滑り出しとしては、上々だと思います。

出展者も、三遠南信の交流と言うことで、飯田からお見えになった方もいらっしゃいました。軽トラで2時間以上の道のりを走ってこられたのでしょう。ありがたい話です。

考えてみると、軽トラとか、軽のバンと言うのは、フリーマーケットをやるにはちょうどいい大きさなんでしょうね。
荷台に積んで来て、現地に着いたらそのままアオリを下ろして展開すれば、すぐお店みたいになっちゃう。
売り切ったらそのままアオリを上げて、すぐに撤収できる。こんな便利なものはないでしょう。
しかも狭い道であっても、軽ならラクラク商売ができる。周りにもあまり迷惑をかけない。

今回はモール街と言うことで、街道にお店もあるのに大丈夫かな?と思いましたが、商店街の皆さんも協力的だったようで、良いイベントになりました。
私もいくつかの商品を買って帰りました。

考えてみると、こういうのが商売の基本なんでしょうね。昔の商人はこうやって、遠くの名産品、珍しいものを運んで来て、街道に広げて売っていたのでしょう。
いま中心市街地がさびれていて、やれ補助金だの、やれ公共事業だのと言う人がいますが、知恵と工夫、それと汗を流せば物は売れると言うことです。実際に、さびれていると言う中心市街地でも、一生懸命汗を流して立派に商売をやっている人を私はたくさん知っています。
今回のような軽トラ市も、その一つの手法です。こうしたものをどんどんやって、いろいろもがいてみれば、お客さまも興味関心を持って下さると思います。

「中心市街地は賑わっていてあたりまえ。人が来てあたりまえ。それが最近人が来ない。にぎわいがない。これは行政が悪い、政治が悪い、政策が悪い。」というのは、少し違うと思います。人が来るように、にぎわうように、常に知恵と汗を出し続けなければならないと思います。

これから毎月やるそうです。来月も顔を出そうと思います。
私もこのような「知恵と汗を出す市街地活性化」には、全力で応援したいと思います。
ぜひ皆さんもお越しになってはいかがでしょうか?

2011.01.20 (木)

地域の実力(障害者政策)

今日は、ある福祉施設の皆さまとともに、鈴木康友・浜松市長と政策懇談会をしました。
衆議院議員の城内さんも同席していただきました。

私はこの施設の所長をずっと応援していて・・・この所長さんは自分自身が重度の障害者でありながら、それを乗り越えて施設運営をし、多くの障害を持つ人たちに仕事や生きがいを提供しています。私は本当に素晴らしいことだと思っています。障害者が障害者のために努力すると言うのは、ある意味で、障害者政策の理想です。

所長からは、いろいろ康友市長が手掛けて下さった政策へのお礼と、障害者トイレの充実についての要望、そして、障害者の家族が抱える重大な問題・・・それは、障害を持つ子どもを持った親は、本当に頑張って子どものために努力をしてこられますが・・・いずれ年老いるわけです。すると、高齢者となった両親、あるいはどちらかの親が、壮年期に差し掛かる障害を持つ子どもの面倒をみなければならない。そうしているうちに、親への負担は増え続け、病気になったり介護が必要になったりするわけです。つまり、親は介護保険、子どもは支援費制度の支援が必要となる。すると、一体どうやって家族は暮らしていくのか。住む場所は以前のままで大丈夫なのか。サポートは合理的に受けられるのか。・・・こうした課題への対応を要望されました。

これらの課題は、まさに国の縦割りが生みだす問題です。
施設によって財源が違うとか、資格が違うとか、色々な課題があります。
ホームヘルパーなど相互乗り入れができる資格もありますが、障害の場所や種類などの関係もあり、全ての資格を取り対応することは簡単な事ではありません。

こうした課題の隙間、つまり省庁の隙間をどう埋められるかは、中間自治体である県の重要な仕事だと思っています。
同時に、障害者が活躍しやすい、活動しやすい環境を作れるかどうかは、街の実力を見る一つの指標だと思います。

今日も大きな宿題をいただいた一日でした。

なお・・・以前からの宿題である、障害者の学びの場、特別支援学校の整備は、政令市になっても県が担うべき重要な課題です。これについては、私も全力で取り組んでいます。

まず手始めに、城北工業高校内に、100%就職を目指す特別支援学校の分校を作ることになりました。これには一部の議員から強い反対を受けましたが、浜松市や商工会議所と協力して何とか実現する事ができました。

いまは肢体不自由児のための学校をどうするかの議論を進めています。私としては、肢体不自由の子どもたちは容体が急変する事も多く、教育と医療と福祉的ケアが融合した、新しい形の学校を作りたいと思っています。

こうした、障害を持つ人たちをどのような政策で包めるかと言うことは、地域の実力を問われる問題だと思います。
県と市が連携して、しっかりと進めてまいります。
ぜひ皆さまからの応援もお願いしたいと思います。

2011.01.17 (月)

はままつ大雪

昨日からの大雪で、今朝未明から浜松の交通はマヒしています。(もっとも、この程度で大雪とか言っていたら、北陸や東北、北海道の人には笑われると思いますが・・・)
東名高速は袋井から豊田まで通行止め、浜名バイパスも通行止めです。その影響で、あらゆる幹線道路が大渋滞となっています。車で通勤されている方は、ご苦労されたことと思います。

私も今朝7時30分から街頭活動をしていたのですが、目の前の交差点だけで救急車が5台通りました。おそらく車両の事故や転倒が続いたんだと思います。そんな中でも、自転車やバイクで通勤している方も多く、本当に心配ですので、注意喚起しながら街頭活動をしていました。

今回のことで、私は政策的に大きな反省をしました。これまで浜松はほとんど雪が積もらない、道路が凍結しないと言うことが続いていたので、対応が不十分だったと反省しています。たとえば、融雪剤はあるものの、それを散布するための車両がない。つまり、人力でまくしかないと言うことです。これは浜松市中心部だけではなく、天竜区についても人力でまいているようです。

これでは、非常に非効率ですし、特に幹線道路の融雪は無理ですね。事故や渋滞での損失を考えれば、車両や装備を導入しなければなりません。これについては、必ず対応を進めます。

私もこれまで新潟地震の応援などで危機管理の現場をたくさん経験してきたので、危機管理は私の重要な政策の軸になっています。中越地震でも、地震後の大雪による家屋の圧壊対策で、真冬の新潟で雪下ろしボランティアもしました。しかし、浜松における冬の路面凍結に対してはこれまで議会で一度も取り上げたことはありませんでした。浜松は雪になれていないし、スタッドレスタイヤなどの装備率も低いので、ある意味では新潟以上に凍結対策をしなければならないのかもしれません。確かに自己責任の範囲でもありますが、結果的に渋滞やもらい事故で「過失のない方が損害を受ける。場合によっては命にかかわる。」のであれば、政治・政策的に対応しておく必要があります。

これからも現場主義で、皆様の暮らしの安全・安心を守るよう、迅速な政策対応を進めたいと思います。

2011.01.14 (金)

有限失効内閣?

新しい内閣が発足しましたが・・・残念ながら、新鮮さも突破力も感じないですね。
これは皆さんも同感だと思います。

一番良くわからないのが与謝野さんの入閣です。私は以前から城内さんを応援している関係で、
平沼さんとお話させていただく機会がたくさんありました。本当にすばらしい政治家で、信念の人
でした。ただ・・・平沼さんの声がうまく出なくなったことは・・・
本当に残念でなりません。政治家にとって、「声」と「言葉」が如何に重要かを痛感した事件でした。

それはさておき、そもそも「たちあがれ」ができたとき、なぜ平沼さんと与謝野さんが一緒にやるの
か良くわかりませんでした。それぞれ郵政問題をはじめ、主張の各論は違ったはずです。それが
ともに立ち上げたので、小異を捨てて大同についたのか、呉越同舟なのか、いずれにしても新しい
一歩なんだろうなと思っていました。

そうこうしているうちに・・・与謝野さん主導で民主党との連立という話になり・・・このあたりから良く
わからなくなり始めたのですが、その後与謝野さんが孤立、さらには菅総理が与謝野さん一人だけ
を釣り上げる形で入閣と、さらに訳がわからなくなっています。

最初は、「こういう正真正銘の「一本釣り」で5~6にん単品で内閣に釣り上げて衆議院3分の2を
満たすのか、これは新手の作戦だな」、とも深読みしたのですが、どうやらそういうものもないようで
すね。

私は経済対策云々について、与謝野さん一人が入ったところで変わらないのではないかと思って
います。というのも、すでに問題の洗い出しは終わっています。要は政治の決断だけなんです。
やるかやらないかだけなんです。それが、大衆迎合に走りすぎた民主党政権ではやれないで今に
至っているだけです。

私も市議、県議を経験していますが、政治家の決断が大きく事態を動かす場面を何度か見てきて
います。地方政治でもそれはあるんです。まして、国内のあらゆるものを決められる国政ですから、
今ほど政治決断が求められているときはありません。

そうした中、外にも中にも弱腰・優柔不断ぶりを露呈してきた今の政権に、与謝野さん一人が入った
ところで変わるでしょうか?「有言実行内閣」をさらに推進する、とのことですが、言ったことをコロコロ
変える上に何も実行しないで来た人が言う言葉か、と思ってしまいました。
「有限失効内閣」の間違いじゃないでしょうか?

国が存亡の危機ですから、がんばってもらわなければならないのですが、県としてはそれをあてにする
ことなく、「国がやらないなら、県がやる!」という昨年来の姿勢のままで、必要な政策を打ってゆきたい
と思っています。

2011.01.10 (月)

成人式

昨日は地元の成人式に出席しました。

報道されている通り・・・一部にはとても成人としては軽薄で社会性のない若者もいましたが、全体としては大騒ぎする者も いませんでした。

浜松では「中学校区」単位でやっていますが、静大付属中学や私学の中学校はそれぞれの中学校で成人式をやっていますので、厳密には中学校「区」ではなく、「卒業中学」単位ということになります。

私は浜松の新成人には、ぜひ「外は広い」ことを感じてもらいたいと思っています。それは、浜松の外も広いし、静岡県の外も広いし、日本の外も広いということです。

東北や九州などでは、当然のように高校生は東京や大阪に就職のために出てゆきます。しかし、静岡は東京や大阪に出なければならないほど、追い立てられる経済環境ではありませんでした。そのため、恵まれているからこそ逆に、外の広さを感じる機会がないという側面もあったのです。

私もそのことを知ったのは、最近でした。リーマンショック後に県西部を中心とした経済圏は一転して苦境に立たされました。その結果、高校生の就職率も大学生の就職率も一気に低下しました。

そのことを受けて、県でも対応を協議したのですが、担当が持ってきた政策案が「若者の雇用対策ということで、企業OBを雇用して、県内企業にもう一度採用をお願いして回るようにします。」というものでした。

私は最初に聞いたとき、「は?県内企業は状況が厳しいので採用を控えているんでしょ?そこをもう一度まわって、どういう交渉するんですか?こちらが出すカードはあるんですか?」と言いました。

「いや、一社ずつお願いして回ります。そうすれば少しは取ってくれるかと思って。」「あのー、そんなことにお金を使うんなら、民間にもっと仕事を出したらどうですか?仕事が増えれば、自然と新卒を取りますよ。お願いしてイヤイヤ取ってもらうよりは、喜んで新卒を採用するような仕掛けこそ、政策なのでは?」 というようなやり取りをしたわけです。

そして、「ところで、東京や大阪の会社にはアプローチしているのですか?」と私が聞いたら、「え?いえ特に考えていません。県内の企業を回ってもらう予定です。」とのこたえ。

「どうして東京の企業を回らないのですか?東京は静岡より景気がましです。やる気のある若者なら、取る企業はあると思いますよ。」と私が聞くと、「ああ、そういうことは考えていませんでした。しかし、東京に出てまで就職したいというニーズがあるかどうか・・・。親の気持ちもありますし・・・。」という答え。

私は、この時はじめて「静岡がこれまで本当に恵まれてきたこと」と同時に、「恵まれてきたからこそ、なんとかして就職する、とか、苦労してでもお金をかせぐ、という気持ちが薄らいでしまっているのではないか」という危惧を感じました。

そういう意味では、経済が低迷しているときに成人する皆さんにとっては、願ってもない鍛錬のチャンスです。ピンチはチャンス。苦しいし、大変なのはわかりますが、ここで歯を食いしばって頑張れば、いずれ自分の血肉になり、人間として強くなると思います。

こういう時こそ、外に出る。夢や希望を持って、思い切ってチャレンジするということを、ぜひ今年の新成人の皆さんにはやっていただきたいと思います。若いからこそ、できることはたくさんあります。今しか経験できないこともたくさんあります。苦境はチャンスだと思って、さらに勇気を持ってもう一歩を踏み出していただければと思います。

もちろんかくいう私も・・・常にチャレンジャーであり続けたいと、自分に言い聞かせています。

2011.01.09 (日)

消防出初式

昨日は消防の出初式に出席しました。

これは、浜松市の消防局と、地域の消防団が年初めの行事としてやっているもので、表彰や装備品の展示が行われています。私は式典の

ほうに出席して、子どもたちは装備品や放水の見学というのが、いつものパターンです(笑)。

消防はこれまで市町村が第一義的に担ってきましたが、昨今の装備の充実化や高度化、救命救急の重要性が高まったことで拠点病院との

連携が必要になったことなどを受けて、「消防の広域化」が言われるようになり、 県の役割が非常に高まってきました。

消防の広域化を進める上で、まず基礎になるのは県をどんな地域割にするかということです。ここで失敗すると、その後もずっと尾を引いて

しまうので、慎重な議論が必要です。

当初は、県西部地域は、浜松・湖西だけでなく磐田や袋井などの中東遠も含まれていました。しかし私は、こと消防・救急搬送に関しては、

天竜川が大きな障害になると考えました。それは最悪の事態である地震を想定する必要があるからです。

経済活動などは平常時を前提にしています。天竜川には十分な橋があるため、川を挟んだ二つの地域が交流することには、なんの障害もありません。しかし、消防の広域化は緊急時を前提にする必要があります。そうすると、地震で天竜川の橋が数本落ちてしまった場合どうするか、と考えると、橋をまたいで一つの消防本部にした場合、大きな混乱が予想されます。したがって、私は天竜川で地域を分けるべきだと主張しています。

今後具体的な議論になってきますが、こうしたことには市議会議員の経験が生きています。現場のイメージがわくので、県での大きな議論を具体的な部分を想定しながら進めることができます。これは、市議を経験して本当によかったと思っています。

県民・市民の安全を守るために、本当に重要な議論ですので、一生懸命やってまいりたいと思います。

2011.01.06 (木)

中央卸売市場

今日は市場の初セリでした。
朝4時に起きて、5時に市場につきました。
ちなみに、朝の気温は1度。めちゃくちゃ寒いです。

初セリには毎年出ていますが、今年は選挙年なので・・・
いつもより議員さんの数も多かったですね。
康友市長も元気な声で、年の初めにふさわしい挨拶をされていました。

それはそうと、昨年は景気がこんな状況でしたので、市場も、関係者も
大変なご苦労をされたようです。
水産、青果ともに、主役は中小企業ですので、まさに私たち県議会が
真剣に政策を練り、不況をともに切り抜ける覚悟で臨まなければなら
ない方々ばかりです。

一方で、今年は景気が良くなるかと言うと・・・残念ながら期待はでき
ません。良くならないことを前提に政策を立ててゆかなければならない
と思っています。
下手に良くなると言って、十分な対策を打たなければ、大変なことに
なりますので。

市場そのものも、改革が必要ですね。
一つは設備投資をどうするか。いま、青果も魚も鮮度が強く言われますし、
衛生問題もあるので、進んだ市場は取引場に冷房が導入されています。

鮮度を保ちながら、衛生的にも良いと言うことです。

もう一つは、民営化の問題。民営化の方法もいろいろあるのですが、
民間活力を導入して活性化を図ろうと言うものです。

私は両者を取り混ぜた改革が必要だと思っています。「近代化投資を
前提とした民営化」を進めるべきだと思っています。

一方で、流通の仕組みが昭和の時代とは大きく変化し、市場外の
取引が大きく増加しました。つまり、市場の機能や存在理由が希薄に
なってきていると言うことです。

次の時代の市場に求められる機能は何なのか、よく議論し、良く調査
してから数十年使える機能的な市場に改革できればと思っています。
もちろん、そのことを全力で支援してゆきたいと思っています。

2011.01.04 (火)

TPPについて

昨年は、民主党政権はTPPの対応でも迷走し、結局は「結論を
今年6月まで先送り」という、最悪の結果になりましたね。

TPPはご存知の通り、FTAの一環で、環太平洋、つまりアジアのみ
ならずオーストラリアやアメリカ、チリなどまでを対象地域とした大きな
自由貿易の枠組みです。

菅首相は「平成の開国」と言っていますが、党内にも説明できずに
結論を先延ばししました。
さらに、与党あるいは与党的な国民新党と社民党も反対を表明。
一方で、野党である自民党も、なんと反対を表明しています。

私は絶対に賛成です。
これは、言葉だけは菅総理が言っているのが正しくて、日本が今後
世界の中で生き残ってゆくには最も重要な政策です。
だからこそ、総理もそういうなら、党内をまとめきって昨年のうちに
参加表明し、具体的に議論を進めておくべきでした。
全く中途半端な対応で、これでは地方からも、経済界からも、信頼を
勝ち取ることはできないと思います。

今、特に県西部地域は経済的な低迷から抜け出せない状態です。
しかしこれは、日本全国が同じような状況です。
TPPあるいは他国とのFTAというのは、経済の起爆剤としてはこの上
ないチャンスなのです。

それを、一部の農業がだめになるからというだけの理由で、参加しない
など、瑣末なことを気にして大事を失う典型的な例です。
そういう意味で、自民党も一体何を考えているのか、残念に思いました。

農業に関しては、まず米について、全く問題ないと思います。だって、
私もタイやメキシコの米を食おうとは思いません。2倍や3倍高くても、
知れています。それなら当然日本のおいしいコメを食べます。むしろ、
米は輸出のチャンスが大きいと思っています。日本の世界最高の米と、
世界最高の炊飯器をアジアをはじめ諸地域に輸出できれば、これは
大変なビジネスチャンスが舞い込んできます。私は減反政策にも反対
しており、農家の方々にはのびのびと好きなだけ米を作ってもらいたい
と願っています。ですから、輸出奨励策を展開してでも、日本のコメを
輸出し、食料自給率を向上させるべきです。

静岡県内の農業では、心配しているのは「牛乳」と「豚肉」です。
これらは輸入品とほとんど味が変わらないといわれており、地産地消、
あるいはプレミアムブランド化などの政策展開をして、しっかりと守って
ゆきたいと思います。

その他の農産物については心配しておりませんし、むしろ静岡県の]
農家は、もっと自分たちの生産物に自信を持ってほしいと願っています。

一級品を作っている限りは、絶対に大丈夫です。

一方で、製造業についてはTPPはものすごい経済活性化の可能性が
あると思っています。いまや工場の海外移転で技術の流出が止まら
ない状況ですが、TPPをうまく活用すれば県内産業の空洞化を止め、
環太平洋で第一のモノづくり地域になることも夢ではありません。

いずれにしても、今県西部地域は、国の迷走で不況から脱出できない
といえます。
今の政府の経済政策は、為替で負け、自由貿易で負け、さらに極め
つけは領土問題でも負けています。
国が経済政策で失敗したら、国内の大企業が束になって対応しても、
取り返すことはできません。
政治とはそのくらい大きなインパクトを持っています。

ですから、国にはしっかりしてもらいたいし、野党には毅然と政策論争
をして国民に選択肢を示してほしいのですが、自民党も迷走したあげく
「TPP反対」しか言えない対応には・・・すこしがっかりしました。

国がだめなら、県がやる!という思いで、今年も県政に打ち込みたいと
思います。
県としては、いつでもTPPに参加できるよう、今のうちから農業対策も
進めておきたいと思います。

ページのトップへ