滋賀1区(自民党) 大岡敏孝(おおおか としたか)

2011年04月の記事一覧

2011.04.25 (月)

ネット環境の確保

今日は、東北から戻りながら、インテルの方とお話ししていました。

 静岡県や浜松市の部隊から、ベースキャンプや出張先・作業先でネット環境がうまく確保できないので、情報共有や報告が手間取ると言う話を聞いていたからです。

 国土交通省の市村政務官からご紹介いただいて、インテルの担当の方と協議し、まずは環境の調査を進めてくださることになりました。

 インテルさんに頑張ってもらって、インテルの提供で部隊のネット環境を整えられればと思って努力しています。

 派遣される職員は、10日前後で交代します。また業務は継続的に発生するため、引き継ぎは1日で終わらせなければなりません。
 そうすると、ブログなどを利用して情報をアップできれば、チーム内での情報共有もできるし、今後派遣される職員にとっては予習をすることもできます。また、管理職からすれば、今現場でどういうニーズがあって、それに対応するにはどういう経歴、どういう部署で経験を積んできた職員がふさわしいか、計画に反映させる事が出来ます。

 私も決してインターネットを使いこなしているわけではありませんが、現場のニーズや意見を聞いていて、こういう時にはブログは使えると思いました。少し落ち着いた時間を確保し、ネットにつながる環境があれば、画像も含めて現場の正確な情報を記録する事が出来ます。またそれを共有する事も、今後派遣される予定の人に報告する事も出来るはずです。

 あわせて、テキストも画像もブログ上に保管する事になりますので、その後の行政資料としての報告書はコピーペーストなどをうまく使って作り上げることができます。

 なんとか静岡県や浜松市で活用できる環境を作り、先駆的な動きにつなげられればと思っています。

 東北を離れましたが、現場を肌で感じてきましたので、浜松に戻ってもできることについて、継続的に支援活動を展開したいと思います。

2011.04.24 (日)

軽トラを提供

今日は、石巻で復興支援活動をしているボランティア部隊のところに行ってきました。

中越地震、中越沖地震で共にボランティア活動をした仲間達です。
スズキさんにお願いして、中古の軽トラックを提供していただいたので、それを届けがてら汗を流してきました。

被災地において大活躍をしているのが、4駆の軽トラです。漂流物に囲まれた狭い道でも入れるし、仮設道路に負担をかけないし、荷台が低いのでガレキや荷物を載せるときに、ボランティアの腰への負担が軽いのです。

今回スズキさんは岩手や宮城に軽トラックを提供してくださっていて、町が壊滅的な打撃を受けた大槌町では、キャリートラックはボロボロになりながら活躍していました。今回のキャリーも、きれいなのは今日のうちだけで、明日からはドロドロになってしまうことでしょう。

石巻は、市内各地で津波の被害を受けていて、行政も手が回らない状況が続いているようです。
ある意味では合併したことが仇になっていて…というのも、石巻中心部だけではなく、合併した各集落、さらには離党も含めた漁村がそれぞれ壊滅的な被害が出ていて、一つの市では収拾できないほど多くの現場を抱えているのです。

報道でも取り上げられた、70人以上の子供たちが死亡・行方不明になった大川小学校も、石巻中心部から1時間ほど離れているのですが、そこも石巻市なんですね。現場ではまだ数名の遺体が上がらないので・・・子供たちの捜索のために、付近の浸水地域の水を抜いて、泥の中から遺体を発見しようと国土交通省ががんばっていました。

いま、ようやく地震から1ヶ月半になろうとしています。
これまでたまった疲れが噴き出す頃です。
ここで行政機能を使い倒しすぎて、パンクさせてはなりません。ここから、被災地ではない県や市町村の支援を高めていかなければなりません。被災地ではこれまでピーク状態を続けてきましたが、被災地ではない地域からの支援はここから先をピークに設定して、全力で支えなければなりません。

県議会のさまざまな予定があるため、私は今日の支援で東北を後にしますが、今後も浜松から、県庁から、しっかりと応援の対策を進めます。また、何度か東北入りし、できる限り汗を流したいと思っています。

2011.04.23 (土)

陸前高田を経由して仙台へ

今日は早朝に出発して、仙台に向かいました。
その際、陸前高田を経由しました。

陸前高田は報道されている通り、平地部分がほぼ壊滅状態です。
市役所や県立高田病院、高田高校も、外部はひどく破壊されていて、内部はがれきやゴミの山です。津波の恐ろしさをまざまざと見せつけられます。

ここは、まったくのゼロから都市計画を進めることになるでしょう。道路も含めて、一から書き直しをするしかないような状況です。うしなったものを悔やんでも仕方がないので、新しい街づくりをゼロから始め、残された市民の夢を形にしてもらいたいと思います。そういう意味では、ピンチはチャンスで、本当にやりがいのある仕事が目の前にあると言う事です。

陸前高田の松は日本百景にも選ばれたほど美しいものだったそうですが(私も見た事がありません。こんなことなら見ておけばよかった・・・)、それらはほぼ全滅状態になっています。地形も完全に変わってしまい、以前にどんな景色だったのか想像すらできない状況でした。

そんな中、報道もされたようですが、一本だけ松が残っていました。
写真がその松です。
津波と言う最大の苦難にも負けず、他の松がなぎ倒された中で一本だけ屹立する姿をみて・・・私もそれにあやかりたいと思いました。

その後仙台に向かい、国土交通政務官の市村氏と面会し、現在の状況説明を受けた後、復興支援のあり方について1時間以上議論をしました。私が現場の情報を持ち込んだことに非常に喜んでくださり、いくつもの提案について、「私自身も現場に入り、確認してしっかり対応します。」とお答えくださいました。

復興支援は机上の空論ではできません。
やはり、現場を見て、現場に即して迅速に対応を進める事が大事です。
また、新しい街づくりのビジョンは、過去や前例にとらわれず、自由な発想で、あらゆる英知を集めて、全く新しいキャンパスに街を書き込めるかどうかがカギです。

そういう意味では、被災地の政治家はやりがいがあります。
同時に、政治家の腕が問われる最大の局面でもあります。

ピンチはチャンス。
確実な復興支援を展開し、新しいビジョンを打ち出して、これまで以上に素晴らしい街として新しいスタートを切る事を期待しています。もちろん私たちも全力で応援します!

2011.04.22 (金)

大船渡へ

22日は、大船渡へ向かいました。
大船渡は浜松市が集中支援している都市で、古くから漁港として栄え、最近は太平洋セメントなどの工場や魚類食品加工会社、木材加工会社も進出しています。

大船渡の中心部、つまり港に近いエリアは、目を疑うような光景でした。
まるで戦争のあとです。

近くに木材加工工場があったせいで、商工会議所のビルには木材が多数突き刺さっていました。
また、木材が浮遊したせいで破壊力が増したせいか、高い建物もかなりの強度で破壊されています。

津波の怖さは、まるで洗濯機の中にがれきを混ぜてかき回したように破壊される事です。大船渡は木材や船があったせいで、こうした効果がさらに強くなってしまったのでしょう。

それと、「明暗を分ける」という言葉がふさわしい状況がありました。
それは、高さがちょうど15メートルくらいを境に、下は壊滅状態、上は何の被害もない、という状況になっている事です。

大船渡は低い地域に町が広がり、そこから山に向かって上がってゆく地形なので、顕著に表れています。

大船渡が良かったのは、過去に市役所を高台に移設したおかげで、何の被害も出なかった事です。役所が生きているのと壊滅しているのとでは、大きな違いです。
それともう一つ、太平洋セメントを持っている事です。
セメント工場はたくさんの熱を必要とするのですが、このキルンでいろんなものを燃やす事が出来ます。ですから、今回発生した大量の木材やプラスチックなどをこの工場で燃やす事が出来るのです。(ただしそのためにはしっかりと分別しなければなりませんが・・・)

浜松市は、市長選がなかったことで、康友市長がすぐに復興支援に取り掛かる事ができました。
そのため、初動が非常に良くて、大船渡でも他市に比べて踏み込んだ支援をしています。
大船渡からも、高い期待と信頼を寄せられている事が分かりました。

康友市長らしい現場主義を徹底して、期待にこたえる復興支援を展開してもらいたいと思います。もちろん、私個人も、静岡県も、全力でバックアップしてまいります。

で・・・写真は、大船渡の住宅街に突っ込んだ船のそばで、桜がきれいに咲いていました。
自然と言うのは・・・非情なものですね。

遠野・釜石・大槌へ

今日は早朝から車を飛ばして、静岡県の現地対策本部のある遠野市に入りました。

遠野市は、柳田国男の遠野物語の遠野です。三陸海岸の各市町村へ向かう道の結節点である
遠野市に、静岡県はベースキャンプを張っています。これは、地理・地勢に高い関心を持っている
川勝知事らしい、適切な判断だと思います。

遠野市の本田市長と面会し、静岡県の支援に感謝をいただきました。また、私の出身である
スズキが軽トラックを10台寄贈したことについて、「現地で大活躍です。鈴木会長にくれぐれも
よろしくお伝えください」とのことでした。

一方で、仮設住宅の建設が遅れていることに大きな懸念を持っておられました。「動きが遅すぎる。
国政が官僚を活用できていれば、全国レベルで手配して、今頃は十分な量が確保できるはずだ。」
とのことでした。

市長も懸念しておられたのが、これからの被災者の生活手段の確保です。5年も10年も保護を
続けるわけには行きません。今後は住宅と仕事をセットで手配することが求められるとおもいます。
静岡県及び県内企業にできることはたくさんあるでしょう。

その後、釜石と大槌を回りました。釜石は鉄骨の建物が多く残っていましたが、大槌は完全に壊滅
した状態でした。住民の1割が亡くなる町というのは、このような惨状になるのだと改めて知りました。

静岡県では、大槌と山田という二つの町を支援しています。大槌は町役場の職員の3分の1がなく
なってしまい、行政機能が麻痺しています。その代行や支援を今やっているのですが、こういう自体に
なると、何でも地方分権、なんでも地方独自というのも課題がありますね。

住民票だの被災証明だの仮設住宅の申し込みだの、あるいは内部の会計処理だのといった基本
事務については、別に市町村の違いを出す必要が無いので、全国統一にすべきです。そうすれば、
他県の市町村からのスタッフでも代行できます。そのことで現場の職員の負担が減り、現場の職員は
現場しかわからないような災害対策に全力投球できるようになるのです。

また、今回役場が壊滅したことで、支援物資がいきわたらなくて餓死者が出そうになったりと、被災地
の行政機関が動かなくなると住民の命にかかわるということがわかりました。私は今後、こうした被害
で市町村役場が機能麻痺を起こした場合、県で直轄する、あるいは他県の市町村とあらかじめ協定を
結び、緊急事態には行政機能を代行するという仕組みを作っておきたいと考えています。

大槌では、避難所の引越し作業が始まるようです。学校などを避難所にしたため、始業ができないよう
です。一方で仮設住宅はまだ十分な量が無いため、避難所から避難所に引越しすることになります。
精神的な面も含めて、被災者の負担は大きいでしょうね。

それと、遠野市役所の本庁舎も地震でやられてしまったため、明日は本庁舎との「お別れ会」だそうです。
今後はショッピングセンターの一角で市役所業務を行うそうです。

ほんとにいろいろ経験して、書ききれないことばかりなのですが、今回被災地の現場にはいって
いろんな方からお話を聞かせていただいたことは、すごく良い経験になっています。

かならず静岡県の防災対策に活かしてまいります。

2011.04.20 (水)

福島県災害対策本部

 

今日は浜松から550キロを走り抜いて、福島市に到着しました。

仲間の福島県議に案内してもらい、県の災害対策本部、そして政府が福島に出張している災害対策本部を視察しました。

写真は、その入り口です。
原発関連を含め、しょっちゅう記者会見があるので、カメラが多く待機しています。マスコミの関係者も相当疲れている事が顔やしぐさでわかります。被災者も、公務員も、マスコミも、みんな現場で頑張っています。

担当者から色々説明していただき、被災地の課題を感じる事ができました。

特に、政府の現地対策本部には、静岡県選出の津川議員が震災後1カ月ものあいだずっと詰めっぱなしで仕事をされていたようで、こうした地元議員の活躍は、党派の違いを超えて、本当に喜ばしいですし、頭が下がります。

こうした機会なので、いろんな方とお話ししたのですが、内閣府から出向している担当者は、
「これまでいろんなシミュレーションをしてきましたが、現場ではまったく想定通りに行きません。そういうものなんですね。今回の経験は今後の対策に大きく活かせると思います。」とのこと。

それとあわせて、「私たち役人は、どうしてもマニュアルに頼るきらいがあります。しかし実際の災害対策では、その場その場で適切な判断を素早くできるかどうか、結局はこれにかかっています。マニュアルをいくら用意しても、それを開いて検証している暇はないのです。膨大な情報を次々に処理しなければなりませんから。」との意見もありました。

ほかには、これは誰の発言かは言えませんが、「災害になってわかるのは、責任者が本当に仕事ができるかどうか。政治家が本当に実務ができるかどうか。これは本当によくわかります。普段は偉そうに言っている議員が、いざとなると何もできない。決断も対応も何も決められない。最後は地元の用事とか言って逃げる。そういう事がよくわかりますよ。」とのこと。

今回は、まさに復興支援をしている方、あるいはマスコミなどで対応を良く見ている方の生の声をたくさん聞く事ができました。これらは県の防災対策にも必ず活かしてゆきます。

それと、なるほど!と思うアドバイスもありました。

たとえば、
「避難所の人数は結構重要ですよ。あまり大きすぎる避難所は、やめた方がいいです。医師やカウンセラーも置けて合理的に見えるんですが、物資の点で課題が多い。たとえば500人の避難所に、300食の食料が割り当てられたとする。これ、配れますか?300人限定で配ったら、大混乱です。結局500そろうまで配れない。そうすると、100人ごとの避難所を作った方が、いろいろやりやすいと言う事です。」

他にも書ききれないほどいろんな知恵をいただきましたので、静岡県の対応に活かしてゆきたいと思います。

2011.04.16 (土)

東北支援活動の準備

選挙は終わりましたが・・・とても一息ついていられる状況ではありませんね。

先週は早速県庁で「県内の経済被害についての対応」などについて、協議をしました。
そして、来週には東北に入り、現地を自分の目で見ながら復興支援に汗を流そうと計画を練っています。

こうした時に、一番重要なのは「現地に迷惑をかけずに支援活動をする」ということです。

良くあるのが、軽装備で宿泊や支援活動の準備も何もなくて、「お客様」状態で東北いりする人がいます。
宿泊させてください、食事をください、移動手段もありません、では、支援なのか邪魔をしに来たのかわかりません。
議員さんの視察も、お客様を要求する人がいます。新幹線で現地入りして、お迎えからお見送りまでなんて、出来るわけがありません。こういうのは、現地にとっては本当に迷惑になります。

私は、中越地震、中越沖地震の時に共に働いた仲間がいて、今は石巻で活動をしているとのこと。
静岡県の部隊が展開している遠野市と、浜松市の部隊が展開し知人も支援活動を展開している大船渡市を訪問してから、石巻に物資などを届けたいと思います。また、久しぶりに仲間と汗をかいてきたいと思います。

また、インターネットにつながる環境があれば、皆様にご報告してまいります。

今回の支援は相当な長期戦になります。
また、現地でしかできないこともあれば、現地ではできずに被災していない県でしかできない事もあります。
被災者の受け入れ→生活支援や、身寄りをなくしてしまった子どもたちの受け入れなどは、被災していない県でしっかりとやる事が必要でしょう。

現地を体験して、これから総合的な支援のあり方を県議会でしっかり議論し、他県よりも踏み込んだ支援が展開できるように全力を尽くします。
どうか皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

2011.04.13 (水)

気持ちを新たに

何とか県議選に当選する事ができました。
これも、応援して下さったみなさま、ならびに声なき声を届けてくださった皆様のおかげだと思っております。
(どうやらホームページにおいても、当選のお礼をしてはならないとのことですので(これも文書になるようです)、ご理解をいただきたいと思います。)

昨日は早速議会で仕事が入りました。
会派の仲間との打ち合わせと、5月議会で議論しなければならない補正予算を中心とした議論です。

復興支援のための経費はもちろん、県内の中小企業も今回の震災でだいぶ影響を受けており、中小企業向けの融資枠を拡大する必要が出そうだからです。

私は、「これまでの経済変動対策貸し付けとは性質が異なるので、対象や与信審査など、今回のケースに即した形に見直すべきだ」と意見し、議論しております。

経済変動対策は、リーマンショックや円高などによるものであり、原因や経緯、推移が比較的立証可能なのですが、今回の場合はいろんなケースが考えられるため、ルール作りが難しいのです。

例えば、旅行業者やホテル、旅館、飲食など。キャンセルが多発して多大な影響が出ているのは事実ですが、震災に関するキャンセル、自粛ムード一色になったことによるキャンセルなど、どうやって分析するのか。またキャンセルなどの形に現れない売り上げ減をどうするのか。季節性もあり、過去数カ月と対比出来ない場合はどうするのか。いろいろなケースが考えられます。

私はできるだけ多くの人に制度を利用してもらいたいと思っています。しかし一方で、ルールを緩めると不正が出やすくなるのも事実であり、県庁当局は公金を預かっている以上、こうした不正には敏感になるのも良くわかります。ですから・・・バランスが難しいんですね。

特に今回の震災は復興までに相当な時間がかかることが予想されます。
つまり、長期戦に耐えられる経済的なスタミナが必要だと言う事です。それは同時に、私たちも経済政策を立案する上で、長期的に支えつづけることを前提に対応しなければなりません。経済が確実に上向けるためには、震災の影響を継続的に軽減する努力をし続けなければなりません。

2期目への期待をいただいた以上、その期待以上の仕事をしてお返ししたいと思います。

経済政策をはじめ、福祉や教育、行政改革など、得意分野にさらに磨きをかけて頑張りますので、どうか引き続きご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。

ページのトップへ