滋賀1区(自民党) 大岡敏孝(おおおか としたか)

2011年02月の記事一覧

2011.02.27 (日)

社長のブランド力

先日新聞を見ていたら、面白い記事がありました。
日本の社長の「ブランド力」をランキングしたもので、第一位はソフトバンクの孫社長です。

嬉しかったのは・・・第4位に浜松のスズキの鈴木会長がランキングされていたことです。
ちなみに全ての順位は、
1位 孫正義       ソフトバンク 142.4ポイント
2位 豊田章男       トヨタ自動車 127.9ポイント
3位 カルロス・ゴーン 日産自動車 118.6ポイント
4位 鈴木修       スズキ       108.6ポイント
5位 原田泳幸       日本マクドナルド 104.7ポイント
6位 佐治信忠       サントリー       96.2ポイント
7位 柳井正       ファーストリテイリング92.2ポイント
8位 三木谷浩史 楽天        84.1ポイント
9位 岩田聡       任天堂        80.0ポイント
10位 似鳥昭雄       ニトリ        79.ポイント
でした。

これは、社長のブランド力を、「認知度」「好感度」「能力」「魅力」の4つの指標から分析したものなのですが、鈴木会長は「魅力」の点で、トヨタの豊田章男社長に次いで2位でした。ちなみに3位はサントリーの佐治社長でした。

私が卒業後お仕えし、議員になってからもお世話になっている鈴木会長が日本で4位と言うのは、本当にうれしい思いです。

鈴木会長は、最近になって全国的に注目されるようになりましたが、私が就職を決めた平成7年から、すでに独特のオーラを出しておられて、私はひそかに注目していました。まさに今回のランキングにあるように、「一度この人の下で働いてみたい。どういうリーダーシップで会社をまとめているのか、学びたい」と思って、私はスズキに入社しました。

当時の私が注目していたのが、おそらく平成6年頃から始められたのだと思うのですが、「1部品1グラム運動」とかいう運動を社内で展開しておられたのです。
これは、要はクルマはたくさんの部品(2万点と言われています)でできているので、一部品1グラム軽くすれば、クルマも軽くなるし、材料削減につながり、コスト削減にもなる、というものです。

例えば800キロのクルマをあと20キロ軽くしろと言われると、それは無理だとなる。しかし一部品1グラムなら、やれるような気がする。で、実際に一部品1グラムずつ軽くすると、2万部品で20キロ軽くなると言うことなんですね。
これ、本当に分かりやすいので、社員全員が理解し実践できるんですね。

製造現場だけではなく、営業でも実践できます。部品もくそもないんですが、要は何が言いたいのかが良くわかる。だから営業現場でも、ムダをなくそうとか、1日の訪問件数を1件増やしてみようとか、そういうことで応用がきくんです。

今も当時も、社長と言うポストは、勉強も経験も努力も社内でナンバーワンの方がなるわけですから、おっしゃることが簡単じゃないんですね。だいたい難しい話になる。でも当時から、鈴木社長はすごくわかりやすい言葉で社内に呼びかけ、社内をひとつにまとめた「運動展開」に変えて、小さいながらに独立した企業経営をされていた。当時、いろいろ企業研究をしていた私にとっては、本当に魅力的に映りました。

今考えてみれば、これは「政治」だったんですね。鈴木会長の「政治センス」が、社内に分かりやすい言葉で呼びかけ、社員全員が理解し、その理解でひとつにまとめ、運動に変えて突破してきた。私は今こそ、小難しいことばかり言っている割に、何の実績も出せない、国民の心に響かない、国の方向性をまとめられないと言う政治家は、鈴木会長に学ぶべきだと思います。

鈴木会長も今年で81歳。今なおお元気ですので、典型的な「大器晩成型」ですね。

浜松のためにも、静岡県のためにも、さらに元気に頑張っていただきたいと願っています。
あわせて、私も鈴木会長の独特のセンスやノウハウをしっかりと吸収したいと思っています。

2011.02.26 (土)

航空政策 その2

みなさん、こんにちは。
県議会での代表質問・一般質問が終わりました。私も昨日の質疑で登壇させていただきました。本会議開催中は、朝議会開会前と夕方には議案研究をしているので、脳が疲れますね。昔、受験勉強をしていたころは・・・もう少し脳にも体力があったのですが・・・。

さて、航空政策の続きを書くのが遅くなってしまいました。

航空行政と言うと、国内線のみならず国際線の動きを把握する必要があるので、まずは世界の航空の動きから。

この10年で、航空需要の伸びは、アジア地域が9割増、ヨーロッパが3割増に対し、北米は2割減です。これは9.11やリーマンショックなどの経済停滞が影響していると思われます。今話題の中東などは3倍近く伸びていますが、もともとのパイが小さいので、やはり重視すべきはアジア地域と言うことになると思います。

また、面白いのは、「ハブ空港化」が果たして正しいのか?と思えるデータが出ていることです。企業別の順位ではサウスウエストが世界一ということなんですが、この会社はハブアンドスポークではなく、ポイントトゥポイントという、直行便主体のダイヤ編成で人気を博している会社です。さらにはLCC(サービスなどを省略した安い航空会社)が台頭しています。もちろん地政学的な要素も多いのでしょうが、必ずしもハブ空港化の需要が高いわけではなさそうです。私も・・・直行便があれば、少しくらい高くても選んでしまう気がします。

で、日本はと言うと、経済的な影響で多少の増減はありますが、2000年以降ほぼ横ばいです。しかし内訳をみると面白いのは、20代の日本人の海外旅行は・・・なんと女性が男性の2倍も海外に行っています。これにはいろんな原因があると思いますが、女性は女性同士でも男性とでも旅行に行くのに対し、男性同士の旅行というのはあまりありませんね。さらには、誰がお金を払っているのかということもあるでしょうし・・・。昨今言われている「草食系男子が増加している」ことが原因ではないことを祈っています。

日本に来ている外国人を見てみると、一位は韓国。二位が台湾と中国です。中国はビザの発行要件が緩和されたので、これからもどんどん増加すると思われます。中国の銀連カードの使用店舗拡大など、中国人の皆さんがどうすれば気持ちよくお金を使ってもらえるかということが、観光振興のポイントになってくるでしょう。一方で、中国人観光客のマナーの悪さが指摘されており、これらの対策も進めなければなりません。

それから面白いデータがあって、これはシティペアと呼ばれる、都市間の航空需要のランキングです。私は一番多いのはロンドン―パリ、ニューヨーク―ワシントン、北京―上海だと思っていたら…なんと世界一は東京―札幌でした。
2位が東京―大阪、3位がリオデジャネイロ―サンパウロです。ロンドン―パリやニューヨーク―ワシントンは圏外で、北京―上海は6位でした。
ちなみに日本が関係する路線の世界ランキングは、さきほどの二つ以外に、東京―福岡が7位、東京―沖縄が18位、東京―ソウルが19位です。この需要を考えると、羽田の拡大は遅きに失しているのでしょう。

このことに限らず、日本の航空行政は抜本的に見直さなければならないと思います。まず、空港建設に金をかけすぎて、着陸料が高くなってしまっています。さらには鉄道などとの連携をあまり考えてこなかったので、トータルでの移動コストと移動時間がかかる結果となっています。日本の飛行場は98ありますが、人口半分のイギリスでは150、フランスでは300の空港があり、利用者のニーズに応じて使い分けられるようになっています。もっとシンプルで低コスト、使い勝手の良い空港にしてゆかなければなりません。

そういう視点から見れば、静岡空港は余分なことにお金をかけすぎたといえます。まあこれは日本の公共事業の特徴なのですが、100億のごみ処理場を作るのにも、50億の地元対策費が必要と言うのが相場です。こうしたことが、公共事業費が膨らむ原因の一つです。また、鉄道その他の交通機関との連携も不十分ですね。静岡空港はできてしまった以上、時代の流れに沿った形で「低コストでシンプルで使いやすい」空港にしてゆかなければならないと思います。余分な金をかければかけるほど、赤字が膨らむと思っていますので、これからも厳しくチェックしてまいります。

今回は航空需要全体からみた分析を書かせていただきましたが、次は個別戦略を見てゆきたいと思います。 

2011.02.19 (土)

航空政策

先日、元JAL社長の西松さんのお話を聞く機会がありました。

西松さんは日本航空が破たんした時の、いわば最後の社長さんで、その後会社更生法に申請して破綻となりました。

これら一連の経緯の中で、JALが静岡空港から撤退することとなり、さらには搭乗率保障の問題などが残ってしまう結果となりました。

まず搭乗率保障について、私はこの契約を結ぶという議案に反対しました。しかし、自民党も民主党も相乗りで賛成して、県は搭乗率保障の契約を結ぶことになったのです。

しかしその後、私も担ぎ出した一人なんですが、川勝知事が誕生することとなり、新知事は搭乗率保障はおかしいので、県民の税金をつかってJALに1億5000万円ものお金を払うつもりはない、と表明しました。

私も、同感です。しかし一方で、私が反対したとはいえ、自民・民主の相乗りで搭乗率保障の契約を結んでしまっているので、私は今は「払うべきだ」と申し上げています。

このことを、ある議員から「大岡は最初反対と言っていながら、今は払うべきだというのは、わかりにくい。変節だし、反川勝だ。それなら反川勝と表明すべきだ。」と批判されたことがあります。
私はすぐさま「いや、先生のほうがおかしい。石川知事のときには搭乗率保障に賛成しておきながら、川勝新知事が見直しと言いだすと、とたんにまた尻馬に乗る。これこそ変節以下の、ただのぶら下がりじゃないですか。信念も理念もなく、とにかく時の政権にぶら下がるというなら、議員なんていらないんじゃないですか?」と申し上げたところ、さすがに反論できなくなって去って行かれました。

私は、契約をしてしまったのに、県が払わないと言い張ることは、県の信頼を損なうと考えています。静岡県は契約を反古にする県だ、ということになれば、今後重要な契約を結んでくれなくなるのではないか、と思いますので、私は払うべきものは払って、今後の戒めにするべきだと考えています。

一方で、では誰がJALを撤退させたのか。これはほかでもない、当時の国土交通省(大臣は前原氏)です。
彼はJAL再生タスクフォースとか言って、再生チームを送り込みましたが、結果として査定をしたのみで何らの成果を出せずに終わりました。しかも、報道によると、10億円もの費用を潰れかけたJALに請求したようです。この過程の中で、不採算路線からの撤退という方針が出され、静岡空港から撤退することとなったのです。

私はこの一連の流れを見てみると、国の民主党と地方の民主党に意思疎通がなくバラバラに動いた結果、どうにもならない問題だけが残ったというのが、一連の騒ぎの末に出てきたものだと思います。

県の民主党は最初、搭乗率保障を払ってでもJALを飛ばすべきだと判断して搭乗率保障に賛成した。しかし、国の民主党は静岡を含む不採算路線の撤退を指示。撤退することが決まる路線には客がつかず、搭乗率保障の金額は増大。なんとか搭乗率を向上させるため、県税を投入。それでも搭乗率は伸び切らないので、県の民主党も新知事の方針に乗り、搭乗率保障を払うべきではないと言い出す。

いったい何をやっているのでしょうか?
しかし残念ながら、これが議会の実態です。私も遠慮や躊躇などせずに意見を言い、議論をしておりますが、蟷螂の斧だと嘆かわしくなる時があります。

しかし一方で、ここであきらめたら、本当に正しい政治や将来を見越した政治などはできなくなってしまうので、どう批判されようと、採決で過半数が取れない状況であろうと、正論を吐き続けたいと思っています。それがおそらく、私に与えられた仕事だろうと思っています。

西松さんの話をしたかったのですが、搭乗率保障の話になって、この真相というものが、国の政策にも翻弄された、本当にばかばかしい話ですので、ついついこの件で今回は終わってしまいました。

なお、その後、前原大臣が鳴り物入りで進めたJAL再生は、タスクフォースはたったの1カ月で解散して、何らの引き継ぎもなされないまま、結局は企業再生支援機構を頼ることとなりました。
最近の調査によると、どうやら前原氏が首相にしたい政治家の第1位のようですが、私はやんばダムもかっこいいことを言ってかじっただけでほったらかし、JAL再生もかじっただけで結果を出せずに他の組織に丸投げ、高速道路無料化やガソリン値下げも野党時代はあれだけ言っておきながらコソッと看板をひっこめるなど、政治家としての行動を見ていると、とても総理を任せられないのではないかと思っています。

なぜ人気があるのか、教えていただきたいです。

2011.02.12 (土)

地域と語る会

今日は曳馬地区で地域と語る会を開催いたしました。

これは、私の後援会活動ではなく、県議会報告とあわせて、地域の課題を聞かせていただこうというものです。
もちろん地域と言っても、自治会単位の話から、中区の話、浜松市の話し、県西部地域の話、そして静岡県全体の話と、いろんな広さがあるのですが、細かいことにこだわらずいろんな話を聞かせていただこうと思い、開催しています。

そこで、今日は面白い話を聞かせていただきました。

お見えになった方が、「TPPについて、私は大岡さんの意見には賛成です。でも、TPP参加には絶対反対です。」とおっしゃるのです。

私はTPPに参加すべきという意見をそこらじゅうで言いまくっているのに、どういう意味かな?と思って聞いてみると・・・

「今の政府がTPPに参加して、いったい誰が交渉に行くんですか?どうせロクでもない政治家が行って、カモにされて帰ってくるなら、やめておいたほうがいい。みすみす国益を損なうためにTPPに行くようなものです。だから絶対に反対です。」とのこと。
まったくスジが通っています。私もその通りだと思いました。

ここで思ったのが、外交交渉でも経済交渉でも、「誰が行くのか」を前提に戦略を考えないと、成功に導けないということです。「交渉に参加する」という政治公約では不十分と言えます。「誰が行くのか。」「この人物が行くから大丈夫だ」というところまで国民に示さなければ、決して安心してはもらえない。このことを改めて気付かされました。

言われてみると、同じような経験をしたことがありました。それは「行政改革をやる」とか「教育改革をやる」とか言っても、「誰がやるのか」によって結果は大きく変わります。日本中でも「にせ行革審」や「にせ教育改革」のようなものはたくさんできました。結局「行革審を作る」ことが目的になっていて、お茶を濁しただけで終わりというパターンです。

そういう意味では、確かに今の政府にTPPに参加させたら、カモにされて終わりかもしれません。
日本がアジア地域のリーダーになるどころか、むしり取られて馬鹿にされておしまいになるかもしれないと思いました。

私ももう一度考え直さなければならないかもしれませんね。
どうすれば日本がアジアの盟主として地域から尊敬される国になれるのか・・・それは、「誰がやるのか」によるということです。
交渉に立つ人物だけでなく、日本のリーダーに立つ人物による、ということですね。どの党の人物であろうと、人物の力量によるものであって、民主党とか自民党とか、そういう政党によるものではないことだけは確かなようです。

人物本位で政治家を選ぶ必要性を、改めて感じました。

2011.02.11 (金)

建国記念日

2671年の紀元節、まことにおめでとうございます。

今日は、毎年参加している建国記念日の式典に出席しました。
これは公的な行事ではなく、あくまで民間の有志の方々を中心に運営されているもので、皆様の国を思う気持ちについて本当に頭が下がる思いです。

ここですこしウィキペディアを見てみると・・・何とインドネシアの独立にさいし、スカルノとハッタによる独立宣言文につかわれたのが皇紀だったようです。歴史と言うのは興味深いものです。

また、私も細かく承知していなかったのですが、正しくは「建国記念の日」と、間に「の」が入るみたいですね。私は子どものころから建国記念日と覚えていた(親に習ったのか、学校で習ったのかは記憶にありませんが・・・)ので、タイトルも建国記念日と書いてしまいましたが、これは正しくないようです。失礼しました。

またその経緯を見てみると・・・当時の社会党がやれ科学的根拠が乏しいだの、侵略戦争にむかう日本の進路を誤らせただの言って反対し、参議院で廃案になった経緯があるようです。

その後いろいろあって、「建国記念の日」と「の」を入れることによって妥協し、いまに至るようです。
確かに科学的根拠がどうのこうのと言うのは理由になるのでしょうが、侵略戦争がどうのこうのと言うのはまったく違う話だと思います。当時はこの手のステレオタイプの理屈でしか議論していなかったのでしょう。

それ以上に、一体何を根拠に「の」を入れて妥協したのか、こちらの方が根拠が乏しいですね。当時はこの手の「八百長」政治が当たり前のように行われていたんですね。そういう意味では、今の政治よりひどいです。

そう言われてみれば・・・今日の式典には、民主党の議員さんは少なかったですね。
社会党時代からの経緯が影響しているのでしょうか?

いずれにしても、国を思い、国の成立を祝い、国家・国民・国語・国の文化がさらに発展する事を祈る日を持つことは、私たちの生活にとって非常に重要なことです。子どもたちにもしっかりと教えてゆきたいと思います。

そういう話をしていると・・・うちの子どもが突然「じゃあ、おもちゃ買ってよ」と言いだしました。
「は?なんで?」と聞くと、「今日は日本の誕生日なんでしょ?僕も日本人だから、おもちゃ買って!」だって。
どうしようかと思いました。

2011.02.08 (火)

名古屋の選挙

先日の名古屋市長選挙、愛知県知事選挙の結果には驚きました。

当選者はだいたいわかっていたので驚かなかったのですが、票の数には驚きました。
愛知県は無所属の大村さんが150万、自民党と民主党の推薦候補がそれぞれ50万前後ですから、実に2位以下を3倍引き離しての当選となります。無所属候補が政党公認候補を相手に知事選挙を戦い、ここまで圧勝した選挙はこれまでなかったのではないでしょうか?

ちなみに前々回の宮崎県知事選挙でも、東国原氏27万に対し、次点の候補が20万ですから。
なお、石原慎太郎氏が圧勝したといわれている平成11年の都知事選挙でも、無所属の石原氏166万票、次点は民主党推薦の鳩山邦夫氏ですが、85万票で2倍も差がついていません。

それ以上に驚いたのは、名古屋市長選挙です。
与野党相乗りの石田氏が22万票に対し、河村氏は3倍の66万票を叩き出しました。2大政党の両方が乗った候補をこれだけの票差で破った例は、市長選挙において過去にないと思います。
実際、石田さんは実績もあり、実力もある方です。政治改革に向けての強い思いも持っておられます。これだけの人を泡沫同様に退けるのですから、恐ろしいと思いました。

新聞などでは2大政党に対する政党不信が原因だといわれています。
しかしそれだけではなく、見事な作戦勝ちだと思います。

事前からマスコミに話題を振りまき、市議会解散の住民請求は事実上の選挙運動でした。そして、住民投票が決まると自らも辞職し、住民投票と市長選挙、さらに愛知県の知事選挙をかぶせてきたわけです。

つまり、河村氏だけは、選挙運動を半年以上やっている。しかも、普通は選挙運動が長引けば長引くほど政治活動費用がかかります。これは戦争が長引けば長引くほど戦費がかかるのと同じです。これだけの運動をやるには、名古屋市長の給料ではとても無理です。それをマスコミやボランティア市民を活用してうまく回してきました。このあたりは、まさにゲリラ戦の首領ですね。恐ろしいほどの作戦遂行力だと思いました。

一方で、多くのマスコミが指摘している通り、二大政党に対する不信、さらに言うと、私自身も含めて、議会や政治家全体に対する不信はピークを迎えています。私が話をしたある議員さんは「それでも市民に選ばれたんだから、マスコミに踊らされて政治家不信なんて言われても困る。じゃあなぜオレに票を入れたんだ」と居直っておられましたが、私は「いや、でも今静岡県や浜松市で議会を解散するかどうかの投票をしたら、解散されちゃうと思いますよ。しかも圧倒的多数で。」と言いました。

私は、今回の件は名古屋市や愛知県の特殊事情だとは思いません。日本全体を覆っている政治不信、政党不信が、たままた名古屋をリトマス紙として現れただけだと思っています。

私自身も市民の声を聞こう、皆さんが困っていることを政策で解決しようと思って努力してきましたが、常に市民からは厳しい目を注がれているという危機感を忘れないように心がけています。
「大岡さんは無所属を貫いているから、二大政党不信は追い風でしょ?」と言われることもありますが、私はそうは思いません。無所属だろうと、政治不信の一部です。

特に地方議会の一員ですから、これからも市民党・県民党の立場で、地域の課題をしっかりととらえ、政策を作って一つずつ解決してゆきたいと思います。「政権交代!」みたいに派手な発言やパフォーマンスはできませんが、一つ一つ実績を積み重ねてきましたので、これからもコツコツやってゆきたいと思います。

2011.02.05 (土)

浜松メッセ

昨日まで開かれていた、浜松メッセに行ってきました。

これは、浜松を中心に展開している中小企業の皆さんが、製品やサービスなどを展示して、ビジネスチャンスにつなげようと言うものです。

ビジネスチャンスと一言で言いましたが、これには技術提携や共同開発、新規取引や自分たちの新発見や気づきなど、いろんな場面をさします。中小企業は大企業と違って、会社運営に必要なすべての資源を自分たちで持つことはできません。だからこそ、強い者同士、先見性のある者同士、変化できるもの同士がしっかりと連携して、ビジネス展開をしてゆかなければなりません。

そういう視点から、こうしたメッセを活用していただいて、本当に自分たちが付き合うべき相手が誰なのかを見直し、また自分たち内部の気付きにつなげてもらって、変化と成長をしていただきたいと願っています。

いま、特に韓国勢を中心に、日本のモノ作りが追いつかれ、追い越されようとしています。私はこの点について、強い危機感を抱いています。

新聞やテレビでも話題になっている、TPPへの対応もその一つです。これは関税が云々と言うだけではなく、日本がどう変化し、新しいパートナーを見つけ、共同して事業にあたると言う点でも重要です。TPPに参加しなければ、こうした点でも大きく出遅れることになり、アジアの経済リーダーの地位は失ってしまうと思います。ですから、静岡県では今のうちから対策を打っておき、いつでもTPPに参加できるようにしておきたいと考えています。

それ以上に重要なのが、私が本会議で取り上げ、実現に向けて進むこととなった「産業支援機関の統合と機能強化」です。

ご存じの通り、日本のものづくり、浜松のものづくりは、大企業が全てのものを作っているわけではありません。その多くを中小企業に依存しているのが実態です。私は、まさにものづくりに携わる中小企業の層の厚さこそ、浜松の強みだと確信しています。

幸い、今の時点では韓国にも中国にもこのような厚みのある中小企業群は育っておらず、日本がアドバンテージを持っています。しかし、国及び地域の政治が怠けていては、いつその優位性を失うかはわかりません。

そこで私は、今後も浜松地域がものづくりにおける優位性を確保し、韓国や中国に勝ち続けられるための政策を打っておきたいと思っています。その第一ステージが「産業支援機関を強くする」ことなのです。

浜松地域に複数ある産業支援機関を統合し、いままでより機動的に、また柔軟に動ける産業支援機関を作り、中小企業の技術開発や大企業からの技術移転、共同開発などを展開する事で、日本一と言えるほどの厚みのある中小企業群を作りだしてゆきたいと思っています。

中小企業の支援・活性化は私のライフワークの一つです。
4月に統一地方選挙がありますが、なんとか生き残って、こうした産業政策を継続的に進めてゆきたいと考えています。
どうか皆様からのご支援をお願い申し上げます。

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