滋賀1区(自民党) 大岡敏孝(おおおか としたか)

タグ「静岡県議会」の記事一覧

2012.03.17 (土) 23:55:14

結局、副知事議案は否決

昨日の2月議会本会議最終日、結局は副知事選任議案は否決されてしまいました。

当日の議事進行も変更に次ぐ変更で・・・こんなに何度も議運が開かれるのは、あまりありませんね。
会議時間も延長して・・・私も討論に立ったのですが・・・結局は自民改革会議の姿勢は変わらず否決でした。

何ともむなしいと言うか、力が抜けた議会でした。私たちは何とか可決してもらおうと頑張ったのですが、力が足りませんでした。これは、本当に反省しなければなりません。議会が閉会したのは夜7時、その後事務処理やら報告事項やらがあって、議会を出たのは夜9時でした。密度の濃い一日でしたので、どっと疲れました。

何と言っても、人事でもめたと言うのが一番問題です。県庁で働く6000人の職員の中にも動揺が広がった事でしょう。こうしたことが積み重なると、知事を はじめとする県庁トップや、議会に対する信頼感や求心力が低下します。トップや議会のやる気や情熱があれば、県職員は寝食を忘れて働いてくれます。しかし 逆だと、6000人全体のやる気が低下してしまうのです。

この混乱を早期に収拾しなければならないと言う思いは、私たち川勝知事を支える立場の議員も、自民改革会議の皆様も同じです。この否決を機に、しっかりとなりを直して、前向きな議論が出来る環境整備に力を注ぎたいと思っています。

そうしたなか、早速知事側も動いてくれまして、3月中に臨時議会を開催する運びとなりそうです。おそらく30日になると思われます。そうすると、23日に 議会運営委員会となりますので、それまでにしっかりと対話を重ね、信頼関係を再構築する必要があります。仕切り直すための時間はそう長くありません。祝日 も入るので、実際の稼働日は3日間となります。

いずれにしても、4月からの来年度に悪い影響を引きずらないようにするため、3月のうちにしっかりと処理しておかなければなりません。

「話せばわかる」は、私がいつも肝に銘じている言葉の一つです。自民改革会議の議員さんたちも、望んでやっているわけではありませんし、浮かれたり嫌がら せでやっているわけではありません。県政を良くしたいと言う思いは同じなのに、ちょっとしたことで歯車がかみ合わなかっただけだと思っています。丁寧に対話をすれば、十分解決できることだと思っています。私も限られた時間の中で、一人でも多くの自民改革会議の議員さんと対話をし、理解と協力をお願いしてゆこうと思ってい ます。

2012.03.15 (木) 23:43:24

岩瀬副知事が辞任

今日は午前中に、議会運営委員会で本会議最終日の進め方を決めていたのですが・・・午後になって岩瀬副知事が辞任するとの連絡が入りました。

「はあ?そんなのダメだ!絶対に止めないと!」と思い、形相を変えて知事公室に飛び込んだのですが、職員に制止されてしまいました。そこで返す刀で副知事 室に乗り込んで、岩瀬副知事をつかまえて、辞任を取り消すように説得したのですが・・・残念ながら、私の力では止められませんでした。

いきなりこの部分を読んだらわけがわからないと思いますので、今議会における副知事人事の審議の流れを簡単に説明すると・・・
1.知事はかねてから、地震・津波・原発対策や新東名周辺開発など県政の重要課題が山積しているので、副知事は3人にしたいと言っていた。ちなみに条例上は定数は3人。
2.しかし、自民党系の会派、自民改革会議は、行革を進める観点から、3人にすると費用が3000万円も余計にかかること、さらに昨年末に大村副知事を国 に帰した際に「一人でもやれる」と知事が発言したことから、いきなり3人は認められない。2人なら認めると牽制していた。
3.そこに知事が、「根回しや取引はしない」として、自民改革会議との事前協議もなく2人目、3人目の副知事案を提案。自民改革会議は反発。
4.委員会審議の結果、所管委員会では自民改革会議が過半数割れしているので、民主系・公明党・無所属の賛成多数で可決。
5.本会議では自民改革会議が過半数を占めているため、否決される見通し。その際自民改革会議は、「2人の副知事に優劣はつけられない。否決されるのを分 かっていながらあえて提案した知事への再考を促す意味で、2人とも否決する。出直すべきだ。」としていたので、2人とも否決されることが見込まれていた。
6.本会議最終日、つまり採決の日を翌日に控えた今日、突然現職の岩瀬副知事が辞任。副知事が空席になったので、自民改革会議は2人までなら認めると言っているので、副知事人事案が可決される環境が整ったことになった。
というわけです。

私は岩瀬副知事にあって、
「チーム川勝として議案を出したのだから、このまま一丸となって進むしかない。土壇場になって協議を求めてもダメだ。協議の申し出は、採決を見てから打つ のが筋だ。途中でやめたり、これまでの主張を変更したら、いままで必死で支えてきた民主や公明、無所属の議員たちははしごを外されることになる。それまで は苦しいだろうが、辞任してはダメだ。」
と言ったのですが、
「先生、これまでずっと引き止めてくれたのはありがたいが、私の後輩が目の前で否決されるのを見てられない。3月や4月に臨時会を開いても、このままでは事態を打開できない。私が辞めるしかない。」
と返されたので、
「いや、後輩の立場にもなってもらいたい。岩瀬さんが腹を切った後の椅子に、大須賀さんが座れるわけがないだろう。県庁の組織を壊しちゃいけない。表に出 ていないが、自民改革会議の幹部だって、妥協案を探ろうとしてくれているんだ。もう少しの我慢だ。5月までにはきっと打開できる。」
と言ったのですが、
「二人の後輩は、そんなにやわじゃないですよ。県庁の組織はしっかりしています。私の事を思うなら、先輩面させてください。議案を通してもらうことが、今 の私にとっては一番ありがたいことなんです。知事はよく私を2年も使ってくれました。与えられた立場でできることを、全うさせてください。」
と言われました。私もそれ以上は言葉を継げず、説得を断念しました。

聞くところによると、自民改革会議の幹部も、「岩瀬の思いはよくわかった。そこまで決意しての行動なら、犬死にさせるわけにはいかない。」という武士の情けで、辞任を受け入れ、議案に賛成すると伺っています。

それにしても・・・予想していた中で最悪の結果です。わたしはかねてから、人事を政局にしてはならないと言い続けてきました。かつて国会においても、サブ プライムローンの問題が拡大している中、当時野党であった民主党が日銀の総裁人事を政局に絡めて空転させ、日本の経済に大きなダメージを与えたことがあり ました。これは、民主党出身の故・西岡参議院議長が、やってはならないことだったと深く反省しておられました。

同じことが静岡県議会でもおこったのです。結果として、岩瀬副知事を辞任させると言う、知事も、どの議員も求めていないような結論に行きつくことになりま した。結果として、根回しも取引もしないと言っていた知事は、副知事の首を取引に出したと言うことになってしまいました。失敗も犯罪も犯していない部下の 首を差し出すと言うのは、組織の運営上、絶対にやってはならないことです。

なぜこんなことになってしまったのか・・・知事の無策を責めようと思った瞬間もあるのですが・・・私も知事を支える立場の議員として無力であった、働きが 不十分であったと言わざるを得ません。おそらく知事も孤独だったのでしょう。勢いよく進んではみたものの、打開策が見えず、支援する立場の議員の動きも見 えず、疲れもたまっているところに岩瀬副知事が辞任したいと言ってきて・・・とっさに止められなかったのかもしれません。

ですから原因は・・・と言われれば・・・これは、経済学のゲーム理論でいう「非協力ゲーム」を進めてしまった事としか言えません。非協力ゲームは、「囚人 のジレンマ」といえばピンと来ると思いますが、お互いが非協力状態のままゲームというか、やり取りを進めると、結果としてお互いが望んでいない結果で均衡 してしまうと言うことです。この均衡状態をナッシュ均衡と言います。

知事は経済学者で、このことを重々承知しているにもかかわらず、非協力ゲームを進めてしまい、ナッシュ均衡の罠に落ちたと言う事です。もちろんこれは、自民改革会議も同じ事です。決して望んでいた結論ではなく、自民改革会議も大きなダメージを受けました。

これからは、この非協力ゲームを、協力ゲームに変えてゆかなければなりません。ナッシュ均衡に陥るのではなく、パレート最適と呼ばれるWIN-WINの状態を目指してゆかなければなりません。

そのために、決定的に欠けていたのは、対話です。根回しと言うと、なにかイヤらしく聞こえますが、それは対話と同義語です。対話と言えば、さわやかで堂々としたものに聞こえます。

今回の事件の教訓を生かすとすれば、これからは議会との対話、議員との対話、県民との対話、経済界との対話を重視した県政を進めてゆくことに尽きると、私も反省しました。

あす、本会議で採決があります。私は討論に立つことになっています。今日書いたような反省に立ち、しっかりと討論して、一歩成長する議会を創り上げてゆきたいと思っています。

2011.05.25 (水) 23:25:06

5月臨時県議会

少し時間がたってしまいましたが、5月臨時県議会を開きました。

今回のテーマは、やはり復興支援です。

私は新しい任期で最初の質問に立ち、復興支援の姿勢や節電対策、それと県内の津波対策について知事に質問しました。

復興支援については、「県職員全員が一度は被災地に入り、肌で現場を体感すべき」と主張しましたが、知事は明確には答えませんでしたね。
どうやら、現場の迷惑になる事を心配しているようですが・・・そんな事はないし、そんな事があってはならないと思っています。

公務員が行くのですから、個人で行くにしても事前準備もしっかりやるべきだし、やれなければ静岡がいざという時に役に立ちません。一人でも多く、役に立つ公務員を育てる意味でも、業務派遣でもボランティアでもどちらでもいいので、かならず一度は現場を感じ、地震の恐ろしさと復興支援の熱意を体感してくるべきだと思います。

そういう質問をする以上、私自身は誰よりも現場を知っておきたいと思い、先日2度目の被災地入りをしました。

今度は牡鹿半島に入り、現地の地区長さんや漁協の組合長さんたちといろいろ打ち合わせをし、同時に汗を流してきました。

被災地はいまだに御覧の通りですが・・・(これが2カ月以上たった状況です。いまだにこんな感じです。)
すでに、避難所なり親戚の家に避難している人たちの生活は落ち着きを取り戻しています。もちろん、多くの不自由はあります。それらは、被災者の皆さんが辛抱しているのです。

一方で、行政支援は安定化し、今後は民間中心の支援が期待されています。それは、皆さんが自分たち、あるいは自分の会社にできる事をやると言う事です。

牡鹿半島では、日本の古き良き田舎らしくて好感を持ったのですが、自分たちの生活は辛抱するが、地の神様を祭る神社が倒壊したのが気になるらしく、なんとかみんなで力を合わせて再興しようと言う動きになっています。

労力や宮大工さんは、地元の人たちや、その人脈で何とかなるのですが、すぐに使える木がないので困っているとのこと。私は早速自分なりの人脈を頼って、なんとか力になれないかと動いています。

皆様の中にも木材を寄付してもいいと言う方がいらっしゃったら、ぜひお願いします。

また、こうした民間レベルの支援はいくらでも見つかります。
今回の被災地支援は長期戦になりそうですが、大きくても小さくても、出来る事をひとつずつやると言うのが一番力になると思います。

私も自分の事、自分の県の事のように思って、東北の支援を進めたいと思います。

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